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シャルドネの特徴や魅力とは？相性のいい料理やおすすめワインも徹底解説
ワインを飲まない方でも知っているほどに知名度の高いシャルドネ。”白ワインの女王”という異名をもち、ワイン用ぶどう品種として世界各国で栽培されています。
知名度が高く口にする機会が多いぶどう品種ですが、「シャルドネを使ったワインってどんな味ですか？」と問われると悩んでしまう方も多いのではないでしょうか？
本記事ではシャルドネの特徴や魅力、相性のいい料理を徹底解説します。ふだん飲んでいるシャルドネがどんな特徴や魅力をもつのか、改めて学んでみましょう。
シャルドネの特徴は？
シャルドネは”個性のないぶどう品種”といわれています。つまり個性がないことが、シャルドネ最大の特徴なのです。
シャルドネには品種特有の個性がなく、育った畑の気候や土壌などの環境要因で味わいや香りが大きく異なります。
香り
シャルドネは、冷涼気候と温暖気候のどちらで育ったかによって、アロマが大きく変化します。
冷涼気候ではレモンやグレープフルーツなどの柑橘類や、りんごのような爽やかな香りが特徴的です。香りの主張は強くなく、クールな印象を受けます。
そして、温暖気候で育ったシャルドネは、パイナップルやマンゴーのようなトロピカルフルーツの香りが特徴です。濃厚な果実の香りが感じられ、力強い印象を受けます。
味わい
シャルドネは香りと同様に、味わいも冷涼気候と温暖気候で大きく変化します。
冷涼気候で育ったシャルドネは強い酸が特徴で、キレのあるシャープな味わいが魅力です。一般的に冷涼気候のシャルドネは、果実味よりも酸の主張が強く冷やして美味しい爽やかな味わいになります。
そして、温暖気候で育ったシャルドネは、酸が穏やかで濃厚な果実味が特徴。熟した果実を頬張ったかのような、フルーティーさが魅力的です。
シャルドネの魅力やおすすめポイント
シャルドネは”個性のないぶどう品種”といわれていますが、世界各国で栽培されており、白ワイン用ぶどう品種のなかでもとくに人気が高いです。
「個性がないのになぜ人気なのか」と、不思議に思う方も多いのではないでしょうか？
シャルドネが人気の理由は、その土地のテロワールをワインに反映できるからです。
テロワールとは土地の気候風土などの環境要因が、農作物の味わいに影響を及ぼすという概念です。シャルドネは育った畑の気候風土の特徴を素直に味わいに反映させ、土地の魅力や個性を表現します。
シャルドネは個性がないからこそ、栽培地の魅力や個性を雄弁に語ることができる唯一無二のぶどう品種といえるでしょう。
シャルドネの起源
シャルドネの起源は、ワイン大国であるフランスです。シャルドネが生まれた地域は、フランス・ブルゴーニュ地方と言われています。
文献でシャルドネの存在が確認されたのは17世紀のため、少なくとも17世紀には誕生していた歴史の長いぶどう品種です。
ブルゴーニュ地方南部のマコネ地区はシャルドネの故郷と言われており、マコネ地区には“シャルドネ”という村が存在しています。
シャルドネの有名な地域
世界各国でシャルドネが栽培されていますが、特に有名な産地はどこなのでしょうか？
ここでは、シャルドネの栽培が盛んな地域と特徴を紹介します。
フランス・ブルゴーニュ地方
シャルドネの起源といわれているブルゴーニュ地方は、シャルドネを語るうえで外せない産地です。
ブルゴーニュ地方は縦長の地域で、南北に畑が広がっており、北部ではレモンを想わせる酸味豊かなシャルドネ、南部では桃や洋梨を想わせる果実味豊かなシャルドネが栽培されています。
また、ブルゴーニュ地方は、高級ワインの産地として有名です。シャルドネを使用した高品質でリッチな味わいの白ワインが人気で、ブルゴーニュ地方のワインは愛好家を魅了し続けています。
アメリカ・カリフォルニア州
アメリカ・カリフォルニア州のシャルドネは、複雑味のあるリッチな味わいが魅力的です。カリフォルニア州のシャルドネは、奥深い味わいで世界中のワイン愛好家を夢中にさせています。
シャルドネに複雑味を感じるのは、カリフォルニア州の冷涼な気候が大きな理由です。冷涼気候のためぶどうの成熟に長い時間を要しますが、時間をかけて成熟したぶどうは複雑味が増していきます。
また、カリフォルニア州のシャルドネは、樽で熟成するのが一般的です。樽熟成を行うことでナッツのような香ばしいアロマが加わります。
じっくりと丁寧に熟成させたカリフォルニア州のシャルドネは、深みやコクのあるリッチな味わいとアロマが魅力です！
チリ
チリのワインといえば昔は「安かろう悪かろう」というイメージが先行していましたが、実は日照時間が長くぶどうの栽培に適した国です。
日照量の長いチリで育ったシャルドネは、日光をたくさん浴びることで糖度が増し、パイナップルやマンゴーのような濃厚な果実味が魅力のワインに仕上がります。
チリのシャルドネは、あまい果実のアロマとジューシーな果実味が魅力的です。酸味が穏やかで飲みやすく、親しみやすい味わいのためワイン初心者の方におすすめですよ！
シャルドネに合う料理3選
シャルドネは栽培される地域により、味わいが異なることがわかりました。シャルドネと料理をペアリングするときは、シャルドネの味わいのタイプを意識しましょう。
ここでは、シャルドネを3つのタイプに分け、それぞれのシャルドネに合う料理を紹介します！
濃厚シャルドネ×グラタン
樽のきいた濃厚な味わいのシャルドネは、バターなどの乳製品を想わせるリッチなアロマが感じられるため、バターや乳製品を使用したグラタンと相性抜群です！
濃厚な果実味とリッチなバターのアロマが、クリーミーなグラタンのあじわいを引き立ててくれます。
また、熱々グラタンに合わせる場合は、いつもの白ワインの温度より高めで用意しておくのがおすすめです。通常の白ワインよりも高めの温度にすることで、温かい料理との相性がよくなります。
濃厚なシャルドネは香りが豊かなため、高い温度で楽しむことでより風味を強く感じられますよ！
爽やかシャルドネ×天ぷら
冷涼気候で育ったシャルドネは、柑橘類やハーブを想わせる爽やかさが魅力的です。
爽やかな味わいのシャルドネには、天ぷらが相性抜群。冷涼気候のシャルドネはしっかりと酸が感じられるため、揚げ物にレモンを絞りかけるイメージでペアリングできます。
冷涼な気候のシャルドネは酸がしっかりしているため、キンキンに冷やして飲むのがおすすめです。よく冷やすと酸が際立ち、こってりとした料理もさっぱりと楽しめますよ！
フルーティーシャルドネ×チキンステーキ
温暖気候で育ったシャルドネは、パイナップルやマンゴー、オレンジなどを想わせるフルーティーさが魅力的。
淡白な白身肉である鶏肉は、オレンジやパイナップルなどのフルーツと相性のよい食材のため、温暖な気候のフルーティーなシャルドネと相性抜群です。
濃厚な果実味のシャルドネがチキンステーキの旨みを引き出す、新感覚のマリアージュを楽しめます！
ソムリエ厳選！おすすめのシャルドネワイン5選
シャルドネは、産地の気候風土の特色をワインに反映させるユニークなぶどう品種であることがわかりました。
ソムリエが厳選する、産地ごとの魅力が体現されたバラエティ豊かなシャルドネを5選紹介します！
ルイ ジャド シャブリ
フランス・ブルゴーニュ地方の最北に位置するシャブリ。冷涼気候のため、豊かな酸が特徴的な爽やかなシャルドネが有名です。
『ルイ ジャド シャブリ』は柑橘類を想わせる力強い酸と果実味、ミネラル感あり、シャブリの王道のスタイルを味わえます。
冷涼気候のシャルドネの特徴を体現した爽やかな味わいで、豊かな酸をもつため冷やして飲むとよいでしょう。
繊細かつさっぱりとした味わいのワインのため、魚介類と相性抜群です。アクアパッツァやカルパッチョなどの洋食はもちろん、寿司や白身魚の天ぷらなどの和食ともよく合います！
シャルトロン・エ・トレビュシェ マコン=シャルネィ
『シャルトロン・エ・トレビュシェ マコン=シャルネィ』は、”シャルドネの故郷”と呼ばれているマコネ地区のシャルドネを使用した白ワイン。
マコネ地区はフランス・ブルゴーニュ地方の南部に位置しているため、豊かな果実味が魅力的なリッチなスタイルのシャルドネが有名です。
シャルトロン・エ・トレビュシェ マコン=シャルネィは、グレープフルーツのような穏やかな酸とパイナップルやマンダリンオレンジのような生き生きとした濃厚な果実味が魅力的です。
ほんのりと蜜のような甘やかなニュアンスがあり、甘みがワインに旨みやコクを与えます。酸が穏やかでフルーティーなので、ワイン初心者の方にもおすすめです。
ハニーマスタードソースのチキングリルや白身魚のムニエルなど、肉・魚介問わず白身肉とよく合います！
ハーン シャルドネ
『ハーン シャルドネ』は、アメリカ・カリフォルニア州を代表とする”ハーン・エステート”が手掛ける人気ワインです。
カリフォルニア州のシャルドネらしい濃厚な味わいが特徴的で、トロピカルフルーツやバナナを想わせる豊かな香りが楽しめます。
味わい・香りともに力強いため、ワイン単体で楽しむのがおすすめです。
もちろん、お食事のお供にもぴったり。チーズたっぷりのピザやポテトグラタンなど、濃厚な味わいのお料理とよく合います！
コルディエラ シャルドネ レゼルヴァ エスペシャル
『コルディエラ シャルドネ レゼルヴァ エスペシャル』は、スペイン屈指の実力派ワイナリーであるトーレス ファミリーがチリで手掛けるワインで、チリの気候を生かした、濃厚な果実味が魅力的。
豊かな果実味と香ばしいアロマが混ざりあう贅沢な味わいで、飲めば「チリ＝安旨ワイン」というイメージが変わることでしょう。
複雑味のあるアロマとリッチな味わいが魅力的なので、ワイン単体でじっくりと楽しみたい方やフルボディのワインが好きな方におすすめです。
牧内アンウディッド シャルドネ
『牧内アンウディッド シャルドネ』は宮崎県の”都農ワイン”が手掛ける、ほんのり甘みのある初心者の方も飲みやすいやや辛口のシャルドネです。
宮崎県の温暖な気候で育ったシャルドネは、マンゴーやパイナップル、バナナを想わせる南国フルーツの豊かなアロマと果実味が楽しめます。
牧内アンウディッド シャルドネは、まるでマンゴーを頬張ったかのような溢れんばかりの果実味が魅力的で、一度飲んだら虜になること間違いありません！
アルコール度数は10％と、通常の白ワインに比べ低アルコールなのも嬉しいポイントです。
まとめ
白ワインの女王と呼ばれるシャルドネの特徴や魅力、相性のいい料理を解説しました。
「シャルドネって、毎回違う味して特徴が掴めない」と困惑していた方も、その理由がわかったのではないでしょうか？
シャルドネは品種個性が少ないと思われがちな品種ですが、産地のテロワールをワインに反映させるという最大の個性をもっています。
ぜひシャルドネを通して、世界各国のテロワールを感じてみてくださいね。