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セミヨンの特徴や魅力とは?相性のいい料理やおすすめワインも徹底解説

豆知識

「セミヨンという品種名を耳にする機会が多いけれど、どんなぶどう品種なのかよくわからない」という方は多いのではないでしょうか?

セミヨンはフランス・ボルドー地方を中心に世界各国で栽培されているブドウ品種で、ワインを飲む方なら口にする機会も多くあります。しかし、なぜか影が薄く、ミステリアスなぶどう品種です。

本記事では、セミヨンの特徴や魅力、相性のよい料理について詳しく解説していきます。最後まで読んで、セミヨンの特徴や魅力が認識されにくい理由を知ってください。

セミヨンの特徴は?

白ワイン

セミヨンは、豊かな果実味とアタックの強さが特徴です。豊かな果実味とボディの強さから、軽やかなぶどう品種に奥行きを与える「補助的な品種」として重宝されています。

補助的品種のイメージが強く、「セミヨンという品種がよくわからない」という方が多いようです。

ここではセ、ミヨンの特徴を詳しく解説します!

香り

セミヨンは、ライムのような爽やかな柑橘のアロマやメロン、イチジク、トロピカルフルーツ…と、さまざまな果実のアロマが感じられるアロマティックなぶどう品種。

甘やかな果実のアロマが魅力的なので、香りの華やかな白ワインが好きな方におすすめです。

味わい

セミヨンはボリューミーで、リッチな味わいが魅力です。味わいの特徴は、甘口・辛口とそれぞれのスタイルによって異なります。

甘口

甘口のセミヨンは粘性があり、トロっとしたはちみつのような舌をまとう甘みが特徴。酸味は穏やかで、桃やマスカット、アプリコットを想わせる豊かな果実味が魅力です。

ドライフルーツのような凝縮感のある甘みがあり、満足感の高い極甘口のデザートワインが造られています。

辛口

辛口のセミヨンは甘く熟した果実味が魅力で、ふくよかな味わいのワインに仕上がります。そのふくよかさを活かし、バランスを整えるための補助品種として使われることが多いです。

酸味の強いぶどう品種とブレンドすると、爽やかながらもコクのある味わいのワインに仕上がります。

また、オーストラリアの辛口セミヨンはほかのワインと毛色が異なり、早めに収穫してライトに仕上げるスタイルが特徴です。

他国のセミヨンと比べて軽やかで、フレッシュライムのような爽やかな味わいが楽しめます。

セミヨンの魅力やおすすめポイント

白ワイン

セミヨンの魅力は、濃厚な果実味とオイリーなテクスチャーです。セミヨンを使うことでふくよかさや飲みごたえが感じられ、リッチなワインになります。

また、セミヨンは貴腐菌が付着しやすく、極甘口の貴腐ワインが造れるのも人気の理由です。

貴腐ワインとは、貴腐菌が付着したぶどうで造るデザートワインのこと。

貴腐菌が付着したぶどうは、果皮に穴が開き水分が飛びます。水分がなくなったぶどうの実には凝縮された糖度の高い果汁が残り、濃密でリッチな味わいのデザートワインが造れるのです。

セミヨンは辛口・甘口ともに適しており、さまざまな味わいの変化を楽しませてくれる魅力的なぶどう品種です。

セミヨンの起源

セミヨンはフランス・ボルドー原産の白ワイン用ぶどう品種です。

強くリッチな味わいのため、ボルドーでは爽やかさが魅力のソーヴィニヨン・ブランの風味を豊かにする補助品種として重宝されています。

以前はニューワールドに普及し、多くのセミヨンが栽培されていました。しかし、1980年代のシャルドネブームにより多くのセミヨンが引き抜かれ、シャルドネに移植され栽培量は減少しています。

現在では、オーストラリアのハンターヴァレーのセミヨンが有名で、甘口から辛口まで幅広いスタイルの白ワインが造られています。

セミヨンの有名な産地

白ワイン

セミヨンの有名な産地と特徴を紹介します。「セミヨンを飲んでみたい」と思った方は、自分好みのワイン探しの参考にしてくださいね!

フランス

フランスではおもに、ボルドー地方を中心にセミヨンが栽培されています。セミヨンは、オイリーなテクスチャと豊かな果実味を活かし、辛口白ワインの補助品種として活躍するのが特徴です。

ソーヴィニヨン・ブランなどのライトなぶどう品種にセミヨンをブレンドすると、ワインに深みやボリューム感をあたえてくれます。

また、フランス・ボルドー地方・ソーテルヌ地区では、極甘口の貴腐ワインが有名です。

セミヨンを使用して造られる濃厚な甘みの貴腐ワインは、はちみつのように濃厚な甘みをもつリッチな味わいで多くの方を虜にしています。

オーストラリア

白ワインの風味を豊かにするために重宝されているセミヨンは、縁の下の力持ちのイメージがあるかもしれません。

しかし、オーストラリアではセミヨンが主役として輝きます。甘口から辛口まで、幅広い味わいのセミヨン100%のワインが造られています。

また、オーストラリアの辛口セミヨンは早摘みするのが基本です。他の国のセミヨンと比べて、オーストラリアではフレッシュで豊かな酸が魅力のライトボディの辛口ワインが造られています。

セミヨンに合う料理3選

セミヨンは栽培地域や醸造方法により、味わいが異なることがわかりました。ここでは、辛口・甘口のそれぞれのタイプに合わせておすすめのペアリングを提案します!

辛口セミヨン×魚介のカルパッチョ

カルパッチョ

豊かな酸とオイリーなテクスチャーをもつ辛口セミヨンは、魚介のカルパッチョと相性抜群です。豊かな酸は魚介と相性がよく、爽やかな味わいは魚の生臭さを和らげてくれます。

またセミヨンは、オイリーなテクスチャーも特徴的。植物由来のオイリーなテクスチャーは、オリーブオイルを彷彿とさせます。

魚介のカルパッチョにオリーブオイルをたっぷりとかけていただくイメージで、ぜひ辛口セミヨンと合わせてみてください!

カルパッチョにセミヨンの奥深い味わいが綺麗に調和し、絶品マリアージュを楽しめますよ。

甘口セミヨン×クアトロフォルマッジ

クアトロフォルマッジ

4種のチーズをのせて焼き上げたピザ“クアトロフォルマッジ”は、はちみつをかけてるのが定番の食べ方です。

そこでおすすめしたいのが、はちみつ代わりにセミヨンの甘口ワインとのペアリングです。甘口セミヨンはとろけるような濃厚な甘みが魅力的で、はちみつのようなアロマと甘みが感じられます。

はちみつの代用としてクアトロフォルマッジと甘口セミヨンを合わせるのは、定番のペアリングです。

ピザを頬張りチーズの塩味が口の中に残った状態で甘口セミヨンを飲むと、より甘みとワインの風味が一層引き立ちます!とろけるような上品な甘みを楽しめる人気の高い組み合わせです。

甘口セミヨン×チーズケーキ

チーズケーキ

甘口セミヨンは、デザートとの相性も抜群です。甘口ワインにデザートを合わせると口内が甘ったるくなってしまいそうですが、セミヨンは酸が豊かなのでさっぱりといただけます。

とくに、セミヨンはチーズと相性がよいため、デザートと合わせる場合はチーズケーキと合わせるのがおすすめです。

メロンやイチジクを想わせる豊かな果実味が、チーズケーキの爽やかな酸と綺麗に調和します。ケーキとワインの互いの風味を引き立ててくれるので、スイーツ好きの方はぜひ一度お試しください!

ソムリエ厳選!おすすめのセミヨンワイン5選

ふくよかなボディを持つセミヨンは甘口・辛口、濃厚から爽やかな味わいまで、バラエティ豊かなスタイルのワインが造られています。

ソムリエが厳選するさまざまなスタイルのセミヨンワインを紹介します。

エール ド リューセック ボルドーブラン

エール ド リューセック ボルドーブラン
画像出典:楽天市場

『エール ド リューセック ボルドーブラン』は、フランス・ボルドー産の貴腐ワインで有名な“シャトー・ド・リューセック”が手掛ける辛口白ワインです。

シャトー・ド・リューセックといえば貴腐ワインが有名ですが、エール ド リューセック ボルドーブランも知る人ぞ知る人気ワインです。

セミヨンとソーヴィニヨン・ブランをブレンドしており、オイリーなテクスチャーと爽やかさが共存するバランスのよい1本。

マンゴーやアプリコットのような濃厚な果実味と、ハーブのような爽やかなアロマが混ざり合います。

ふくよかさと爽やかな味わいのバランスが絶妙で、ワイン愛好家の人気が高い本格ボルドー・ブランです。

ティレルズ ハンター ヴァレー セミヨン

ティレルズ ハンター ヴァレー セミヨン
画像出典:楽天市場

『ティレルズ ハンター ヴァレー セミヨン』は、オーストラリアで手掛けられたセミヨン100%の辛口白ワインです。

オーストラリアのセミヨン特有のフレッシュな味わいが魅力で、ライムやレモンのようなキレのある引き締まった酸が感じられます。

帆立のカルパッチョやアクアパッツァなどの海鮮系の料理と相性抜群です。

シャトージュン セミヨン

画像出典:楽天市場

『シャトージュン セミヨン』は、山梨県で育ったセミヨンを100%使用しています。セミヨンらしい豊かな果実味と穏やかな酸が魅力の親しみやすい味わいの辛口白ワインです。

オイリーなテクスチャーと奥深い味わいが感じられ、リッチで飲みごたえがあります。和食と相性抜群で、魚からお肉まで幅広い食材と合わせやすいワインです。

とくにおすすめのペアリングは、お刺身ととり天です。普段の食事から懐石料理まで幅広いシーンで活躍し、日本の食卓に寄り添ってくれます。

カルム ド リューセック

カルム ド リューセック
画像出典:楽天市場

『カルム ド リューセック』は、貴腐ワインの銘醸地であるソーテルヌの極甘口ワインです。セミヨンを主体に、ソーヴィニヨン・ブラン12%、ミュスカデル4%をブレンドしています。

濃厚なはちみつをおもわせる、リッチな甘みが特徴的です。

セミヨン由来のアプリコットやマンゴーのような濃密な果実味を主体に、ソーヴィニヨン・ブランとミュスカデルをブレンドしたことで、ライムのような爽やかさもほんのりと感じられます。

濃密な果実の甘さにフレッシュな柑橘のニュアンスが混ざり合い、極甘口ながらもスイスイと飲めてしまう絶品デザートワインです。

ボルトリ ディーン ボトリティス セミヨン

ボルトリ ディーン ボトリティス セミヨン
画像出典:楽天市場

『ボルトリ ディーン ボトリティス セミヨン』は、オーストラリアのセミヨン100%の甘口ワインです。

はちみつレモンのような甘酸っぱい酸と、アプリコットジャムのような濃密な果実味が感じられます。余韻にはバニラの香りをまとい、甘酸っぱくもリッチな印象です。

デザート代わりにワイン単体で飲んだり、アイスクリームにかけたりと食後酒として幅広い楽しみ方ができますよ!

まとめ

白ワイン

セミヨンはおもにブレンドの補助品種として使われる場合が多く、セミヨン100%のワインは意外と数少ないです。

しかし、セミヨンは縁の下の力持ちとして活躍する必要不可欠な存在。

セミヨン100%のワインが飲んでみたい方は、ぜひオーストラリアのワインやデザートワインを試してみてくださいね!

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