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ワインの赤と白を混ぜる混醸法ってなに?ロゼワインの魅力やおすすめワインを紹介
ロゼワインは、すっきりとした味わいと華やかな果実味が魅力的なワインですが、残念ながらワイン初心者の方にはつかみどころがないと敬遠されがちです。
本記事では、ロゼワインの製法や魅力、おすすめワインを紹介します。「ワインが好きだけれど、実はロゼワインのことはあまり知らない」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
赤と白を混ぜるとロゼワインができる
赤ワインを飲んだあとに白ワインを注ぐと、ロゼワインのような美しいピンクの色調になったことはありませんか?
ロゼワインにはさまざまな醸造方法がありますが、実際に赤ワインと白ワインを混ぜて造る「ブレンド法」という製法が存在します。
また、黒ぶどうと白ぶどうをブレンドして一緒に圧搾する製法は「混醸法」といいます。ここではブレンド法と混醸法について学びましょう!
ドイツやロゼシャンパンを醸造する際の一般的な醸造方法
「混醸法」は白ぶどうと黒ぶどうをブレンドする造り方。一見メジャーなロゼワインの造り方のように思えますが、多くのワインは黒ぶどうのみで造られるので少しマイナーな製法といえます。
混醸法でロゼワインを造る地域は限られており、おもにドイツで使われる醸造方法です。黒ぶどうと白ぶどうをブレンドし、圧縮したジュースからワインを造っています。
シャンパン地方のロゼスパークリングに用いられる製法が、「ブレンド法」です。ブレンド法は、あらかじめ白ワインと赤ワインを造っておき、できたワインを混ぜてロゼワインを造っています。
ブレンド法は、EUではシャンパンでしか認められていません。そのため混醸法と同様にマイナーな製法といえます。
混醸法は嫌われ者って本当?
「混醸法は邪道な製法として嫌われている」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?このようにいわれる理由は、おもにドイツ以外の地域では使われないマイナーな製法だからです。
造られる地域は限られているものの、決して邪道な製法ではありません。混醸法でつくるロゼワインには、美味しいワインがたくさんあるのでぜひ試してみてください!
混醸法以外のロゼワインの醸造方法
黒ぶどうと白ぶどうを混ぜる混醸法と赤ワインと白ワインを混ぜるブレンド法は、少数派な醸造方法です。ロゼワインは、どちらかというと黒ぶどう100%で造る場合が多いです。
では黒ぶどう100%で造るロゼワインの醸造法には、どのような製法があるのでしょうか?
さっそく見ていきましょう。
セニエ法
セニエ法は、赤ワインと似た製法で造られたロゼワインで、飲みごたえのある濃い味わいに仕上がります。
セニエ法でロゼワインを造る場合は、黒ぶどうを圧搾したあとに果汁とともに皮や種子も一緒に漬け込み、果皮から色素を抽出します。
漬け込む時間が長いと赤ワインになるところ、ロゼワインの場合は程よく色づいたタイミングで皮や種を取り除くのがポイント。果皮を取り除いたら、白ワインのように低温発酵し仕上げて完成です!
直接圧搾法
直接圧搾法はセニエとは真逆で白ワインと似た製法で造られるため、繊細で爽やかな味わいのロゼワインに仕上がります。
黒ぶどうを圧搾して出た果汁のみを発酵させて造られるため、果皮の色素があまり抽出されず淡い色調のロゼワインに仕上がるのです。
そのため、白ワインのような透明感のある色味と味わいで、さらりと楽しめる飲みやすさが魅力的です。
ロゼワインと赤ワインの違いとは
多くのロゼワインは黒ぶどう100%で造られるということがわかりました。それでは同じ原料を使用する赤ワインとロゼワインは、いったい何が違うのでしょうか?
赤ワインはぶどうを圧搾し、皮の色素をワイン色調に反映するまでじっくり果皮と漬け込み醸していきます。そのためワインは真っ赤に染まり、皮の中に含まれる成分の影響をうけ渋みが際立つのです。
いっぽう、ロゼワインは製法により差はあれど、皮の色素抽出を程よい状態でストップしているため、赤ワインのように渋みや力強さはありません。
ロゼワインの魅力を紹介
ロゼワインの魅力は、赤ワインのような華やかなアロマと果実味が楽しめるとともに、白ワインのようなすっきりとした味わいも感じられることです。
まさにロゼワインは、赤と白のいいとこどりした存在といえるでしょう。赤と白のどちらのよさも兼ね揃えているため、肉や魚、野菜などのさまざまなお料理と合わせやすいです。
どんなお食事にでも合わせやすいロゼワインは、ペアリングが苦手なワイン初心者の方にもおすすめの万能ワインです。
おすすめロゼワイン10選
ロゼワインの造られ方や魅力を知ったところで、実際に飲みたくなった方も多いのではないでしょうか?
ここでは、さまざまな味わいのおすすめロゼワインを紹介します。好みに合いそうなロゼワインを見つけて、ぜひ試してみてください。
ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ ブリュット
「ペリエ ジュエ ブラゾン ロゼ ブリュット」は、エレガントながらも飲みごたえのあるフルボディのシャンパンロゼです。
熟したラズベリーやブラックベリーを想わせる豊かな果実味とアロマが魅力的で、リッチな味わいには一口飲むたびにうっとりとしてしまいます。
力強い味わいのロゼシャンパンなので前菜はもちろんメインのお肉料理とも相性がよく、上品ながらもフードライクな食事に合わせやすいワインです。
ロジャーグラート・カバ・ロゼ・ブリュット
「ロジャーグラート・カバ・ロゼ・ブリュット」は、スペイン産の華やかなかつ飲みごたえのあるロゼスパークリングワイン。
パリ・コレクション公認のハイクオリティなスパークリングワインで、ワイン好きならば一度は目にしたことがあるのではないかというほど人気の高い1本です。
チェリーやクランベリーのような華やかな果実味と、ローズヒップやバラを想わせるフローラルなアロマが綺麗に調和したエレガントさが魅力的です。
ハイクオリティかつ品のある味わいなので、リッチな気分が楽しめます。華やかなスタイルのロゼワインなので、パーティーや会食シーンで重宝しますよ!
日本のあわ マスカット ベーリーA
『日本のあわ マスカット ベーリーA』は、日本ワインの歴史を築いた立役者である”シャトー・メルシャン”が手掛けた和食と相性抜群の華やかなロゼスパークリングワインです。
弾ける泡といちごやチェリーのような果実味が口いっぱいに広がる、チャーミングなアロマと味わいが魅力的。
ほんのりと果実由来の甘みが感じられるが酸はしっかりめ、フレッシュな味わいが楽しめる辛口タイプです。
味わいはやや濃いめのロゼスパークリングなので、お醤油ベースの煮物や甘辛いタレのついた焼き鳥などとよく合います。日本の食卓にマッチした味わいなので、気取らずラフに楽しめますよ!
バンドール ロゼ クール ド グレン シャトー ロマサン
『バンドール ロゼ クール ド グレン シャトー ロマサン』は、フランス・プロヴァンス地方の爽やかな味わいのロゼワインです。
プロヴァンス地方はリゾート地かつロゼワインの一大産地であり、現地ではビーチでキンキンに冷やしたロゼワインがガブガブと飲まれています。
まさに暑い日に飲みたいようなすっきりタイプのロゼワインで、綺麗な酸とベリーと柑橘類が混ざりあったかのような爽やかさと果実味が魅力的。
休日の昼下がりに野外で楽しみたいような、開放感のあるリラックス系ワインです。美味しいのはもちろん、ボトルも特徴的かつおしゃれなのでギフトとしても喜ばれますよ。
シャトー・レ・ヴァロンティーン ミス・ヴァロンティーン
『シャトー・レ・ヴァロンティーン ミス・ヴァロンティーン』も、ロゼワインの一大産地であるプロヴァンスのワイン。グルナッシュ 70%、 シラー 30%の割合で造られており、豊かな果実味が魅力的です。
フルーツバスケットのようにピンク・グレープフルーツやデラウェア、桃、いちごなどの、さまざまな果実のアロマが漂い、香りだけでうっとりしてしまいます。
非常にアロマティックなワインながらも味わいは爽やかで、透明感のある酸がワイン全体をきゅっと引き締めるバランスのよい1本です。
ブリー ロゼ ピノ・ノワール
「ブリー ロゼ ピノ・ノワール」は、ピノ・ノワール100%で仕立てられるドイツ産の濃厚ロゼワインです。
やや甘口の味わいでフランボワーズやいちごを想わせるジューシーな果実味が魅力的。果実味が濃厚で飲みごたえがあるため、赤ワインと合わせて食べるような濃厚な食事とも相性抜群です。
リーズナブルなので普段使いのワインにぴったり。すき焼きやエビチリ、カレーなど多国籍な料理と合わせやすいので普段の食卓にもなじみやすく、冷蔵庫に1本常備しておくと重宝しますよ!
カサノヴァ・ロゼ・トロッケン
ドイツワインといえば甘口のイメージが強い人も多いですが、『カサノヴァ・ロゼ・トロッケン』は力強い味わいが魅力的な辛口ロゼワインです。
見た目は濃いロゼ色で、味わい自体もクランベリーやザクロをぎゅっと濃縮したような濃厚さが魅力的です。力強くもローズヒップやバラを想わせるエレガントなアロマなので、上品さも感じられます。
エスニック料理と相性抜群で、パッタイやガパオライスなどの香り豊かなお食事とよく合いますよ!
パスクア 11ミニッツ ロゼ トレヴェネツィエ
『パスクア 11ミニッツ ロゼ トレヴェネツィエ』は、イタリアのヴェネト州で造られた爽やかな味わいのロゼワインです。
イタリアの土着品種であるコルヴィーナとトレッビアーノ・ディ・ルガーナが主体のワインで、国際品種であるシラーとカルメネールをブレンドしています。
パスクア 11ミニッツ ロゼ トレヴェネツィエは魚介類と相性抜群なので、お寿司やお刺身、海鮮系のオイルパスタなど和食から洋食と幅広いお料理とよく合います。
サントリー フロムファーム マスカット・ベーリーA日本のロゼ
『サントリー フロムファーム マスカット・ベーリーA日本のロゼ』は、山梨県のマスカット・ベリーAを使用して仕立てられたやや甘口の飲みやすいロゼワインです。
いちごキャンディーのようなほんのりとした甘みと、ベリーやプラムのような甘酸っぱい果実味が魅力的なので普段カクテルなどの甘いお酒を好んで飲む方にもおすすめです。
甘みはソフトなので、デザートはもちろん普段の食事と合わせても絶品。サンドイッチやケーキ、スコーンなどと合わせてアフタヌーンティー気分で楽しむのも素敵ですね!
マテウス ロゼ
『マテウス ロゼ』はぷちぷちとした刺激が楽しい、微発砲タイプのロゼワイン。溌溂とした酸と濃厚な果実味が口いっぱいに広がる、親しみやすい味わいが魅力です。
鮮やかな色調のとおりにいちごやラズベリーを濃縮したような力強い味わいなので、バーベキューやシュラスコなどのお肉料理と相性抜群です。
お手ごろ価格でスーパーなどでも手に入りやすいワインなので、みんなで賑やかに楽しむパーティーのお供にも重宝します。
おわりに
今回の記事ではロゼワインの造られ方や魅力、おすすめワインを紹介しました!
ロゼワインは香り華やかで飲みやすく爽やかな味わいを楽しめる、白ワインと赤ワインのいいとこどりな味わいが魅力的です。
まだロゼワインを飲んだことがない方は、この機会にぜひ試してみてくださいね!