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ブランデーは焼いたワイン?造り方や飲み方、おすすめ銘柄も紹介

豆知識

「香りを楽しむお酒」といわれるブランデーは、実は蒸留酒の中でも飲みやすいお酒です。しかし、アルコール度数が高く、「通でないと楽しめない敷居の高いお酒」だと思っていませんか?

本記事ではブランデーについて詳しく解説していきます。

ブランデーの語源は『焼いたワイン』

ブランデー

ブランデーはフランス語のヴァン・ブリュレ(Vin Brûlé)が由来といわれています。ヴァン・ブリュレは、日本語に直訳すると『焼いたワイン』です。

ブランデーはオランダ商人によって世界中に広まりました。オランダ商はヴァン・ブリュレを、オランダ語でブランデヴァイン(Brandewijn)と呼んでそうです。

のちにブランデヴァインがイギリスに渡り、英語訛りになってブランデーと呼ばれるようになりました。

世界3大ブランデーとは

ブランデー

ブランデーはフルーツブランデーとグレープブランデーの2種類あり、世界各国で造られています。数あるブランデーの中でも、最も有名な『世界三大ブランデー』を紹介します。

コニャック

コニャックは、フランス・ボルドー北部に位置するコニャック地方で造られています。

コニャックは原料ワインを2段階にわけて蒸留するのが特徴です。2段階にわけて丁寧に蒸留すると、雑味が少なくなり上品な味わいに仕上がります。

エレガントで華やかなタイプのお酒を好む方には、コニャックがおすすめです。

アルマニャック

アルマニャックはフランス・ボルドー南部に位置するアルマニャック地方で造られるブランデーです。

コニャックが2段階蒸留であるのに対し、アルマニャックは連続式蒸留器を使い1回の蒸留で造ります。

連続式蒸留器とはハイテク化された蒸留器のこと。ひとつの蒸留器のなかに複数の蒸留器が内蔵されているイメージで、一度に複数回の蒸留でき、製造効率がいいのが特徴です。

ただし、連続式蒸留器は単式蒸留に比べて雑味が出てしまいます。荒削りなアルマニャックはコニャックよりも、ワイルドで飲みごたえのある味わいです。

カルヴァドス

コニャックとアルマニャックは白ワインを蒸留したお酒なのに対し、カルヴァドスはシードルを蒸留しています。シードルとは、りんごの醸造酒のことです。

カルヴァドスは、2段階蒸留と連続式蒸留器のどちらからでも造られます。

味わいは濃厚で、りんごの芳醇な香り魅力的。カルヴァドスは、フルーティーで爽やかな味わいが心地よいフルーツブランデーです。

なぜ焼いたワインと呼ばれたの?気になるブランデーの造り方

ブランデー

なぜブランデーは『焼いたワイン』と呼ばれたのでしょうか?答えはブランデーの造り方にあります。

ブランデーは、ワインを火で熱くした蒸留器で精製し、発生した蒸気を冷却して液体に戻す工程を経て造ります。

蒸留工程でワインを蒸発させるため、ブランデーは焼いたワインと呼ばれました。蒸気から液体に戻したブランデーは、樽熟成やブレンド、瓶詰めを経て出荷されます。

ブランデーとワインの違い

ブランデー

ブランデーとワインの大きな違いは、製造方法です。

ワインは、ぶどうを発酵させて造る醸造酒であるのに対して、ブランデーは蒸留酒に分類されます。蒸留酒とは、醸造酒を蒸留して造るお酒です。

  • ワイン:ぶどうを発酵させたお酒
  • ブランデー:ぶどうを発酵させてワインを造り、ワインを蒸留したお酒

ブランデーは、ワインを蒸留して造られるので、蒸留酒です。

ブランデーとウイスキー違い

ウィスキー

ブランデーとウィスキーの見た目はよく似ており、見た目での判断は難しいです。造り方もほとんど一緒ですが、ブランデーとウィスキーは、使用する原材料が異なります。

原料
ブランデーぶどうやりんご、さくらんぼなどのフルーツ
ウィスキー大麦やライ麦、トウモロコシなどの穀物類

ブランデーはぶどうをはじめとしたフルーツで造られるお酒なので、フルーティーな香りとソフトな味わいが特徴的です。

一方でウィスキーは穀物を原料とした重厚感のあるお酒で、穀物の豊かな風味と樽熟成によるウッディーなアロマを楽しめます。

香りや華やかさを楽しみたい方はブランデー、重厚感やスモーキーな香りを楽しみたい方はウィスキーがおすすめですよ!

ブランデーの魅力

ブランデー

ブランデーは「香りを楽しむお酒」といわれており、ほかの蒸留酒と比べて香り豊かです。

ぶどうやりんごなどのフルーツを原料としているため、フルーティーで華やかな風味になります。また、蒸留後は樽熟成を行うため、まろやかさや芳醇さも加わり複雑味のある味わいを感じられるのも魅力的です。

華やかなフルーツのアロマと熟成香が混ざり合った、ブランデーならではの香りを楽しめるのが最大の魅力といえるでしょう。

定番のブランデーの飲み方

芳醇かつフルーティーなアロマを楽しむブランデー。飲み方により、異なる雰囲気を楽しめるのも嬉しいポイントです。

ストレート

ブランデー

ブランデーのポテンシャルを最も感じられる飲み方は、ストレートといわれています。グラスにブランデーを注ぐだけとシンプルです。

まずは口に含んで鼻から息を吐き、香りを楽しみましょう。鼻から抜けるブランデーの芳醇なアロマを存分に感じられます。

香りを楽しんだあとは舌でブランデーを転がすように、じっくりと味わいを堪能してみてください。

ロック

ブランデー

常温のお酒が苦手な方や冷たいお酒を好む方は、ロックで楽しむのがおすすめです。

ストレートに比べると香りが穏やかになりますが、力強いアロマを持つブランデーは冷やしても十分に楽しめます。

最初は芳醇で力強いアロマと味わいですが、氷が溶けると優しくすっきりした味わいに変化します。味わいの変化を時間経過とともに楽しめるのも、ロックの醍醐味です。

水割りやソーダ割

ブランデー

お酒が弱い方やアルコール感が苦手な方は、ブランデーを水割りやソーダ割で楽しみましょう。ストレートやロックに比べて香りや味わいは感じにくくなりますが、自分好みの濃さで楽しめる魅力があります。

味わいやアロマが控えめになるのはデメリットのようですが、強すぎないお酒になるので食事の邪魔をしないというよさもあります。

食中酒に楽しむ場合に、ブランデーの水割りやソーダ割はぴったりです。

ワインとブランデーを混ぜたお酒「酒精強化ワイン」

ブランデー

ワインとブランデーを混ぜた『酒精強化ワイン』というユニークなお酒をご紹介しましょう。

酒精強化ワインとはワインの発酵途中で、ブランデーなどの蒸留酒を添加して発酵を強制的にストップさせたお酒です。

発酵を途中で強制的にストップされるので、ワインの中に発酵予定だった糖分が残り甘口のお酒ができあがります。有名な酒精強化ワインは、シェリーやポートワイン、マデイラなどが挙げられます。

酒精強化ワインは、ブランデーの味を強く感じることはありませんが、独特の風味とコクを持つ個性的なお酒です。食前酒やデザート酒として、ゆったりと楽しんでください。

ブランデーのおすすめ銘柄5選

ブランデーの魅力や楽しみ方、造り方などを知り、実際に飲んでみたくなった方も多いのではないでしょうか?

最後にブランデーのおすすめ銘柄を5選紹介します。世界3大ブランデーや国産ブランデーなど、魅力的なブランデーをぜひチェックしてみてください!

ダーヴェル XO

ダーヴェル XO
画像出典:楽天市場

『ダーヴェル XO』はフランス・ボルドーのコニャック地方で造られるブランデー。

レーズンを思わせる華やかな香りと芳醇な香りが魅力的。癖がなく上品な味わいなので、ブランデー初心者の方におすすめです。

繊細で上品なアロマが魅力的なので、ストレートやロックで楽しんでください。

ドメーヌ タリケアルマニャック V.S.O.P.

ドメーヌ タリケアルマニャック V.S.O.P.
画像出典:楽天市場

『ドメーヌ タリケアルマニャック V.S.O.P.』はフランス・ボルドーのアルマニャック地方で造られるブランデーです。

力強い味わいながらも、まろやかな口当たりがなんとも上品なアルマニャックです。レーズンやバニラのような濃厚な香りを主体に、ミントを思わせるスッとしたニュアンスがアクセントになっています。

ストレートで飲んでも美味しいですが、バニラアイスやココアに垂らしてスイーツ感覚でも楽しめますよ。

カルヴァドス ポム プリゾニエール

カルヴァドス ポム プリゾニエール
画像出典:楽天市場

『カルヴァドス ポム プリゾニエール』は、まるごとりんごが瓶内に入った不思議なアップルブランデーです。

ポム プリゾニエールとは『閉じ込められたりんご』という意味で、カルヴァドスの中でも人気のスタイル。りんごが小さい段階で瓶の中にいれて育てるので、りんごをまるごと瓶内に入れられるのです。

瓶内にりんごがフルーティーさが際立たせて渋みを吸収してくれるため、フルーティーで飲み口や華やかな香りが楽しめます。

飲み終わった瓶にカルヴァドスを注いで、もう一度楽しむのも定番です。ほかのブランデーやウィスキーを注ぐのもおすすめですよ。

ニツカブランデー V.S.O.P.

ニツカブランデー
画像出典:楽天市場

『ニツカブランデー V.S.O.P.』は、ニッカウヰスキーが手掛けるジャパニーズブランデーです。

ニツカブランデー V.S.O.P.はスッキリとした爽やかな味わいが魅力的。日本ならではの優しく繊細な味わいが特徴で、ほんのりと蜂蜜のような甘やかさがあります。

水やソーダで割って、和食などの普段の食事と合わせてみてはいかがでしょうか?

マスネ オードヴィ ポワール ウィリアムズ

マスネ オードヴィ ポワール ウィリアムズ
画像出典:楽天市場

『マスネ オードヴィ ポワール ウィリアムズ』は、西洋ナシを使ったフルーツブランデーです。

フルーツブランデーのなかでもかなりソフトなタイプなので、初心者の方にもおすすめです。ふわりと香る西洋ナシの甘やかな香りに虜になること間違いありません!

冷蔵庫で少し冷やしてストレートで飲むと、繊細な香りを楽しめますよ。ほかのブランデーと一味違う柔らかくリッチな味わいに酔いしれましょう。

おわりに

ブランデー

ブランデーは、ワインを熱い蒸留器に入れて発生した蒸気を急冷して造るお酒です。

香りを楽しむお酒なので、少量でも長く楽しめます。食後にブランデーを1杯用意して、大人のくつろぎの時間を楽しむのも素敵ですね。

まだブランデーを飲んだことがない方は、ぜひ一度試してみてください!

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