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ワインを飲んだ後で歯に着色する原因は?ダメージを抑える対策を徹底解説

健康・美容豆知識

ワインを飲むとなぜ歯に着色するのか、気になっている方は多いのではないでしょうか。歯の着色が気がかりで、ワインを楽しめないこともあるでしょう。

そこで今回はワインが歯に着色する原因と対策について解説します。またワインが歯に与える影響や、ダメージを抑える方法も紹介しますのでぜひ参考にしてください。

着色や歯のダメージを軽減できれば、気兼ねなくワインを味わえます。

ワインを飲むと歯に着色する原因は?

赤ワインの着色

歯に着色する主な原因は、ワインに含まれるポリフェノールです。

歯の表面は、唾液成分のペリクルという薄い膜が覆っています。ペリクルは歯を酸から守る作用がある一方で、色素を吸着してしまう性質のある成分です。ペリクルとポリフェノールが結合することで歯が着色します。

またワインの渋味成分であるタンニンもポリフェノールの一種です。タンニンも歯の着色汚れの原因になります。

歯の外側についた着色汚れをステインといい、時間の経過に伴って蓄積するのが特徴です。ポリフェノールを多く含むチョコレートやコーヒーでも、同じメカニズムで歯の着色が起こります。

赤ワインは歯が黒くなる

赤ワインにはタンニンを含めたポリフェノールが多く含まれているため、飲むと歯が黒くなります。

ポリフェノールは、ブドウの果皮や種に多く含まれている成分です。赤ワインはブドウの果皮や種を発酵液と一緒に浸漬させて製造されます。

赤ワインに豊富なポリフェノールが含まれるのは、浸漬されたブドウからポリフェノールが醸造液に溶け出すことが原因です。

とくにポリフェノールの一種であるタンニンは、赤ワインの味わいを形成する大事な要素になります。豊富なタンニンによって、ワインに渋みや厚みをもたらすのです。

またポリフェノールには、抗酸化作用や血糖値の上昇を抑制する効果もあります。歯の着色は起こりますが、健康面でのメリットが多い成分です。

白ワインは歯に着色しない

白ワインを飲んでも歯に着色しません。歯に着色する原因であるポリフェノールが、赤ワインに比べて少ないためです。

白ワインは、ブドウの皮や種を取り除いてから発酵させて製造されます。ポリフェノールはブドウの皮や種に多く含まれるため、最終的にはほとんど残りません。また赤ワインに比べて色が薄い理由も、ブドウからのポリフェノールの溶出が少ないためです。

ただし白ワインは赤ワインよりph値が低く、酸性度が高くなります。酸性度が高いと歯のエナメル質を溶かしてしまう恐れがあるのです。歯のエナメル質が溶けると、表面がザラザラになり色素が入り込んで着色しやすくなります。

白ワインを飲むことで歯に着色はしませんが、飲み続けると着色しやすい歯になるリスクは少なくありません。

ワインが歯に与える影響

ワインによる歯への影響

ワインに含まれる酸が歯に影響を与えます。

白ワインは赤ワインに比べて酸性度が高いですが、赤ワインも他のお酒に比べて酸性度が高めです。酸性度が高いと歯のエナメル質が溶ける恐れがあります。

【お酒の種類別ph値】

お酒の種類ph値
酎ハイ2.5
梅酒3.0
白ワイン3.0~3.5
赤ワイン3.3~3.8
ビール4.0
日本酒4.5
焼酎、ウイスキー、ブランデー5.0~6.0

※ph値が低いほど酸性度が高いことを意味しています

エナメル質には細菌からの保護や、歯の感覚過敏を防ぐ役割があります。エナメル質が溶けると着色しやすくなるだけではなく、虫歯や知覚過敏のリスクも高まるのです。

また酸性の飲食物の摂取によって、酸蝕症という疾患になる恐れがあります。酸蝕症は歯の表面が白濁したり、黄ばんだりして歯の先端がギザギザになる疾患です。

ただし長時間ワインを飲みこまずに口の中に含んだり、毎日の歯磨きやケアを怠ったりしない限りほぼリスクはありません。

歯に着色しやすい人

歯に着色しやすい人

歯に着色しやすい人は、喫煙者や日々の歯磨きを怠っている人です。

タバコのヤニ自体が歯の黄ばみの原因ですが、ヤニには着色汚れが付着しやすくする性質があります。また歯石にも着色しやすくなる性質があるので、普段からの歯磨きは重要です。

他にも口腔内が乾燥すると着色しやすくなります。よく噛まないで食べる人や、ストレスや病気で唾液の分泌量が少ない人は要注意です。

また歯の表面がザラザラしている人も着色しやすいため、エナメル質が溶けないように適切なケアやダメージを抑える対策をしましょう。

ワインによる歯の着色やダメージを抑える方法4選

ワインによる歯の着色やダメージを抑える方法

ワインによる歯の着色汚れであるステインを完全に防ぐことはできません。ただし着色を最小限に抑え、歯へのダメージを軽減させる方法はあります。

適切なケアや対策をして、心置きなくワインを楽しみましょう。

チーズをつまみにして飲む

ワインを飲むときは、チーズをおつまみにしましょう。チーズに含まれるカルシウムが、歯の着色を防ぎ軽減させる効果があります。

中でもアルカリ性食品のカマンベールチーズがおすすめです。酸性のワインが口の中で中和され、歯の表面が酸による影響を受けにくくなります。

ただしチーズの中にはゴーダチーズなどの酸性食品もあります。歯のダメージを軽減させるためには、アルカリ性のチーズを選ぶようにしましょう。

唾液を分泌させる

唾液の分泌によって歯の着色を軽減できます。ワインを飲む前や飲んでいる時は、食事をよく噛むようにして唾液の分泌を促進させましょう。

唾液には歯のエナメル質を再石灰化させるミネラルや、歯の表面を保護する成分が含まれています。また洗浄作用もあるので、唾液は歯の着色を効果的に防ぐために重要な成分です。

さらに唾液が少なく乾燥している状態だと、pHの調整が難しくなって口腔内の酸性度が上昇するリスクもあります。

ワインと一緒にアルカリイオン水を摂取する

ワインを飲みながら、合間にアルカリイオン水を飲むようにしましょう。

アルカリイオン水によって口腔内が中性に近づくため、ワインの酸による歯のダメージを軽減できます。ph値が高いアルカリイオン水を選ぶのがおすすめです。

また口腔内の乾燥を防げたり、水分によって歯を洗浄したりする効果もあります。

ワインを飲んだ後に直ぐ歯磨きはしない

歯磨きはワインを飲んでから30分~1時間後にしましょう。

ワインに含まれる酸によって、歯のエナメル質が一時的に弱体化します。すぐに歯磨きをすると、弱体化したエナメル質が摩擦されて削れてしまうのです。エナメル質が削れると歯の表面が粗い状態になり、色素や微粒子が付着しやすくなります。

ワインを飲んだ直後の歯磨きは避け、水で軽く口をゆすぐだけにするのがベストです。

ワインを飲むと舌が黒くなるのはなぜ?

ワインで舌が黒くなる

ワインを飲むと舌が黒くなるのは、赤ワインに含まれるタンニンとアントシアニンの影響です。タンニンとアントシアニンが唾液中のタンパク質と結合し、舌や口腔粘膜の下部に色素が付着します。

また口腔内が不衛生な状態だと余計に舌が黒くなりやすいです。口腔内の細菌の増殖によって、色素だけではなく汚れも蓄積しやすくなります。

舌が黒くなった場合の色の落とし方

ワインを飲んだ後に、水を飲んだり口をすすいだりしましょう。舌の表面に付着したタンニンやアントシアニンを洗い流せます。

また舌ブラシや舌クリーナーの使用も有効です。ただし舌が傷ついてしまうと、余計に色素が付着しやすくなります。優しくブラッシングするようにしましょう。

舌が黒くなる現象は一時的です。唾液の洗浄作用によって緩和されるので、基本的に時間が経てば消えます。

まとめ

ワインと楽しく付き合おう

赤ワインに含まれるポリフェノールが歯の着色の原因です。一方で白ワインでは着色しませんが、酸によって歯が傷つき着色しやすくなる可能性があります。

歯の着色や酸によるダメージを完全に防ぐことはできません。ただし唾液の分泌の促進や、アルカリ性のチーズや水分を一緒に摂取すれば緩和できます。適切な対策をとってワインを楽しみましょう。

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