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ワインのフルボディとはなに?意味と合う料理、味わいを徹底解説                        

2023年10月29日

初心者向け豆知識

ワインの裏ラベルに「フルボディ」という表記がされているのをご存じでしょうか。何となくわかるけど、詳しくはわからないという方もいると思います。

今回はフルボディの意味や味などを解説します。合わせる料理やボディの分類、おすすめワインも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ボディとはなにか?                   

ボディはおもに赤ワインの味を表すときに使われます。

赤ワインの口当たりにはさまざまな要素が関係しているため、甘口や辛口だけでは表しきれません。そのためボディという表現でコクや重厚感、渋みなどの複雑な味や飲みやすさを表しています。

ボディはアルコール度数やぶどうの品種、熟成期間や味などで分類されますが、明確な基準はありません。

生産者や販売会社が総合的に判断して決めているため、ワイン選びの際はあくまで「味のイメージ」と捉えておくとよいでしょう。

フルボディワインの特徴を解説!     

フルボディワインとはどのような特徴があるのでしょうか。ここで詳しく解説していきます。

フルボディワインの味は?  

フルボディワインの味を一言でいえば力強い味です。渋みが強く、コクや重みを感じる口当たりです。さらに色合いも濃く、香りも重厚なものがフルボディに分類されます。

複雑でボリュームのあるテイストは、特にワイン好きの方に好まれます。またグラスに注ぐと、時間の経過とともに味や香りが大きく変化するところもワイン通に支持されるポイントでしょう。

フルボディワインのアルコール度数は?      

赤ワインの一般的なアルコール分が12%程度なのに対し、フルボディワインは13~15%と高いものが多くなります。

ワインは一般的にアルコール分が高くなるほどコクを感じます。フルボディは時間をかけてしっかりと発酵されているため、アルコールが強くコクのある口当たりになるのです。

しかしアルコールが強くなくても、口当たりが濃厚なワインはフルボディに分類される場合もあります。ボディを決めるいくつかの要素のなかにアルコールの強さも含まれていると覚えておきましょう。

フルボディワインに合う料理は?       

力強い味のフルボディには、味付けがしっかりした料理を合わせるとよいでしょう。

たとえばデミグラスソースのような濃い色のソースがかかったお肉料理や濃い味の中華料理、すき焼きなどとの相性がよいです。

フルボディならではの強い味わいと料理の濃い味付けが、それぞれのよさを引き立てあいます。

フルボディワインの探し方

フルボディワインの探し方

「フルボディのワインを飲みたいけれど、どのワインが該当するのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

ワインのボディには明確な基準が存在しないため、残念ながらエチケットにボディの記載がないワインがほとんどです。

そのため見分けることは困難で、実際に飲んでみないとわからないケースが多々あります。

もし店頭でフルボディのワインを探すのであれば、ワインのPOPに記載されている情報を頼りにするとよいでしょう。ワインを販売する多くの店舗では、ボディをPOPに記載しているので注目です。

ワイン専門店であれば知識豊富な店員にアドバイスしてもらうのもおすすめですよ。

フルボディ以外にボディはあるの?                 

ワインの分類にはフルボディ以外に「ライトボディ」と「ミディアムボディ」があります。それぞれの特徴について解説します。

ミディアムボディ:フルとライトの中間                        

中間の意味を表すミディアムという名前の通り、フルボディとライトボディの間の味わいになります。

渋みや重みが控えめで、アルコール分も13%程度。味わいのバランスがよく、どんな料理にも合わせやすいのが特徴です。

ライトボディ:軽やかですっきりした味                     

ライトボディは渋みが少なくアルコール分も高くありません。癖がなく飲みやすいため、渋みや重厚感が苦手な方にもおすすめです。

ライトに分類されるなかでは、ボジョレーヌーボーが有名です。熟成期間が短く、フレッシュで果実味を感じる味を楽しめます。

白ワインにボディはないの?  

ボディは、赤ワインだけの表現方法ではありません。

白ワインは甘口や辛口で味を表すことがありますが、より味のイメージを表現できるのがボディです。

口当たりにボリューム感やコクがあり、黄金色や麦わら色のような濃い色の白ワインをフルボディ。反対に果実味を感じるフレッシュな味わいで淡い色の白ワインはライトボディと表現されます。

フルボディの甘口ワインはあるの?

甘口ワイン

ボディはワインのボリューム感を表しているため、意外なことに甘口ワインにもフルボディという概念は存在します。

フルボディの甘口ワインはトロっとした蜂蜜を想わせる濃厚な味わいが特徴です。長い余韻があるため、ゆったりと贅沢な味わいを楽しめるところが魅力的。

フルボディの甘口で有名な産地といえば、フランス・ボルドー地方にあるソーテルヌ地区の甘口ワインです。ソーテルヌ地区は甘口ワインの銘醸地で、濃厚で力強いフルボディの甘口ワインが大人気です。

フルボディのおすすめ赤ワイン5選

フルボディといえば、なんといっても赤ワインですよね?ここでは初心者の方でも飲みやすい、フルボディのおすすめ赤ワインを5選紹介します。

肉料理や煮込み料理のお供にフルボディの赤ワインを探している方は、ぜひチェックしてみてくださいね!

シャトー・レ・ランボー マルベック

シャトー・レ・ランボー マルベック
画像出典:楽天市場

『シャトー・レ・ランボー マルベック』は、赤ワインの銘醸地であるフランス・ボルドーで造られる凝縮感のある濃厚な果実味が魅力的なワインです。

一口だけ飲むと「濃い!」と驚かされますが、渋みは穏やか。穏やかな渋みで飲みやすく、フルボディワインを初めて飲む方でもハードルの低い赤ワインです。

空気触れさせるとより香りが広がるため、当日に飲み切らずに翌日まで寝かせておくのもいいでしょう。1日目と2日目で異なる魅力を楽しめる、1本で2度おいしい赤ワインです。

カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパヴァレー ナパ・ハイランズ

カベルネソーヴィニヨン・ナパヴァレー ナパ・ハイランズ
画像出典:楽天市場

『カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパヴァレー ナパ・ハイランズ』は、アメリカ・ナパヴァレーのなかでも人気の高い2つのエリアであるオークヴィルとヨントヴィルのぶどうを使用した贅沢な1本です。

ワインはフランスとアメリカの両方の樽を組み合わせて、20ヵ月間じっくりと熟成させています。樽由来の香ばしく複雑なアロマが魅力的の華やかなワインに仕上がるのです。

フレッシュなベリーを主体に、杉やミント、たばこ、バニラなどの様々なアロマと濃厚な果実の味わいが広がり、一口飲むだけでも満足してしまうほどの力強さです。

ハートランド・シラーズ

ハートランド・シラーズ 2020
画像出典:楽天市場

『ハートランド・シラーズ』は、オーストラリアが誇る実力派醸造家のベン・グレッツァー氏が手掛けています。

ベン氏の実力は有名ワイン評論家であるロバート・パーカー氏がベタ褒めするほどの作り手で、非常に注目を浴びています。

上質なチョコレートのようになめらかな口当たりで、レーズンやプラムを想わせる濃厚な果実味が口いっぱいに広がる重厚感のある味わいです。

力強く複雑味のある本格的な味わいながらも、価格はリーズナブル。「フルボディの赤ワインに挑戦してみたい」という方に、ぜひ体験していただきたいおいしさです。

バロン フィリップ ド チリ エスクード ロホ カベルネ ソーヴィニヨン

バロン フィリップ ド チリ エスクード ロホ カベルネ ソーヴィニヨン
画像出典:楽天市場

近年チリワインのクオリティが急上昇し、安いながらも高品質なワインが増えてきました。

『バロン フィリップ ド チリ エスクード ロホ カベルネ ソーヴィニヨン』は、フランスを代表するワイナリーである”バロン フィリップ”がチリで手掛ける赤ワインです。

チリワインの親しみやすい味わいと飲みやすさを保ちつつも、ボルドーを彷彿とさせる本格的な味わいが魅力的です。

熟した黒系果実を頬張ったような濃い味わいながらも、しなやかなタンニンと上品な樽の香りが混ざりあいエレガントさも感じられます。

リーズナブルながらも本格的な味わいを楽しみたい方におすすめする、コストパフォーマンスの高い1本です。

コスタメディアーナ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ

コスタメディアーナ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ
画像出典:楽天市場

『コスタメディアーナ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ』は、イタリアの伝統的な陰干しブドウで造られる”アマローネ”というワインです。

水分が40%ほど抜けた陰干しブドウの状態から絞ってワインにするため、驚くほどにリッチで濃厚な味わいに仕上がります。

独特な製法で造られる力強いアマローネは、フルボディワインが好きな方はぜひ一度飲んでおきたいワインではないでしょうか。

ほんのり甘みを感じる濃厚な果実味が特徴的なアマローネは、渋みがまろやかで飲みやすいため初心者の方にもおすすめですよ。

フルボディのおすすめ白ワイン5選

フルボディの白ワインはジューシーな果実味とリッチな樽のアロマが魅力的なものが多く、贅沢な気分を楽しめるエレガントな味わいが魅力的です。

赤ワインと異なり渋みがほとんどないので、フルボディのワインを試してみたい方は白ワインから試してみるとよいかもしれません。

さっそくおすすめのフルボディの白ワインを紹介していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

モンテス アルファ スペシャル キュヴェ シャルドネ 

モンテス アルファ
画像出典:楽天市場

『モンテス アルファ スペシャル キュヴェ シャルドネ 』は、チリワインの発展に多大な貢献をした”モンテス”が手掛けるプレミアムワインです。

単一畑で育てられたこだわりのシャルドネを使用しており、出来のよいぶどうが収穫できた年にのみしか造られない特別な味わいが楽しめます。

パイナップルやバナナなどのトロピカルフルーツのような果実味に、ナッツやトーストを想わせる香ばしいアロマが調和した力強くも上品な味わいが魅力的です。

スモーキングルーン シャルドネ

スモーキングルーン シャルドネ
画像出典:楽天市場

『スモーキングルーン シャルドネ』はリッチでコクのある味わいを低価格で楽しめる、コストパフォーマンスの高さが魅力的。

熟したパイナップルのようなジューシーな果実味に、アーモンドやバターのニュアンスが感じられる贅沢な1本です。

バターのようにまろやかでリッチな味わいの白ワインのため、バターやミルクを使用した白身魚のムニエルやグラタンなどの料理とよく合います。

そして意外なことに、デザートともよく合うのも嬉しいポイントです!パイナップルケーキやアップルパイなどのスイーツと合わせるとおいしいですよ。

ブレッド&バター シャルドネ

ブレッド&バター シャルドネ
画像出典:楽天市場

『ブレッド&バター シャルドネ』は、2015年に開催されたオバマ前大統領主催のTPPランチミーティングで提供され注目を浴びたカリフォルニアワインです。

さらに芳醇でコクのある味わいでフルボディの白ワイン好きを虜にし、無名から一躍大人気ワインとなったシンデレラワインなのです。

ブレッド&バター という名にふさわしい、バターやトーストのようなリッチで香ばしい味わいが魅力的。

王道のカリフォルニアワインらしい味わいなので、アメリカの濃厚白ワインを体験したい方におすすめですよ!

グリニャン・レ・ザデマール・ブラン・キュヴェ・ロリーヌ

グリニャン・レ・ザデマール・ブラン・キュヴェ・ロリーヌ
画像出典:楽天市場

『グリニャン・レ・ザデマール・ブラン・キュヴェ・ロリーヌ』は、フランス・ローヌ地方のヴィオニエ主体で造られたアロマティックかつ力強い味わいが魅力的な白ワインです。

ワインにはとろみがあり、見た目からも濃厚さを感じられます。完熟したモモやアプリコットを想わせるあまいアロマが、グラスの外からも漂うほどの強い芳香を放つアロマティックなワインです。

香水のような華やかなアロマを楽しめるため、ワインの香りを楽しむのが好きな方はぜひ一度お試しください!

ソーテルヌ ガストン

ソーテルヌ ガストン
画像出典:楽天市場

フルボディの甘口白ワインといえば、フランス・ボルドーで造られるソーテルヌという甘口ワインが有名です。

ソーテルヌの甘口ワインは高価なものが多いですが、『ソーテルヌ ガストン』は価格がリーズナブルなので初めてソーテルヌの甘口ワインを飲む方におすすめです。

とろりとした蜂蜜のような濃厚な味わいとなめらかな口当たりが心地よく、ドライアプリコットやピーチのような甘美な果実味が口いっぱいに広がります。

一口飲むだけでその甘美な味わいにうっとりしてしまうほどの上品な甘みを、ぜひお試しください!

まとめ          

渋みやコクが深く、色合いや香りが強いものをフルボディワインをといいます。

フルボディは味付けがしっかりした料理との相性がよいため、濃い味の肉料理や中華料理と一緒に楽しんでみましょう。

ワイン選びの際は、ボディの分類を確認して自分好みのワインを見つけてみてください。

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