ワインと一緒に食べるものといえば、あなたは何を想像しますか?チーズやナッツ、生ハムなど様々なものを思い浮かべたのではないでしょうか。
そんな定番のおつまみを一工夫して試してほしいのが「燻製料理」です。ただしスモーキーな香りが特徴な料理のため、合わせるワインには抑えてほしいポイントがあります。
今回はどんな燻製料理がどんなワインと合うのがご紹介していきますので、いつもと違った晩酌のヒントにしてみてください!
なぜワインと燻製料理が合うの?
ワインと燻製料理はどうして相性が良いのでしょう?それは、ワインの持つ複雑な風味と燻製料理の深い味わいをお互いに引き立たせ合うからです。燻製の香りと旨味がワインの果実味や酸味と調和し、普段とは違った味わいを楽しめます。
赤ワインと白ワインの相性については、一般的に合うといわれているように食材の見た目の色に合わせたワインが適しています。
例えば、
- 白ワイン:魚介類や軽い燻製
- 赤ワイン:濃厚な肉やソーセージの燻製
といった具合に合わせると間違いないでしょう。
燻製に合うワインの選び方
香りが強く一癖ある燻製料理。一歩間違えるとワインの風味と燻製の香りがお互いに邪魔し合いかねません。そこでワイン選びのポイントを3つご紹介します。
風味のマッチング
一番簡単に合わせるには、燻製と共通するスモーク風味が味わえる「樽熟成」のワインを選びましょう。
また、果実味のあるワインは燻製料理のスモーキーさと対比になるため相性が良いです。たとえば、桃やリンゴのニュアンスが感じられる白ワインは燻製された魚とよく合います。
酸味のバランス
燻製料理は脂っこくなる場合があるので、ワインの酸味が食事全体のバランスをとるのに役立ちます。酸味のある白ワインや、柔らかいタンニンを持つ軽めの赤ワインを選ぶのが良いでしょう。
自分の好みを大切に
元も子もないようなポイントですが、最も重要なのは自分の好みです。ワインと料理のペアリングは主観的なものであり、自分が美味しいと感じる組み合わせが一番です。
色々なワインを試して、自分の好みに合ったペアリングを見つけましょう。
燻製に合うおすすめワイン
自分でワインを探すのってなかなか大変だったりしませんか?そこで今回は燻製料理に合うとされているワインをピックアップしてご紹介していきます。
各ワインが燻製料理の特有の要素と調和し、食事を一層楽しませてくれることでしょう!
バロンド レ スタック ボルドー
「燻製に合うワインの選び方」でご紹介したように燻製料理に合うワインのポイントの1つは「樽熟成」です。ボルドーのソーヴィニヨンブランは、樽熟成させるのが大きな特徴なので、相性が良いこと間違いなし。
ファミリア・ズッカルディ ズッカルディ・キュウ マルベック
アルゼンチンのワイナリー、ファミリア・ズッカルディの赤ワインはしっかりとした骨格があり、特にマルベック種を用いたズッカルディ・キュウ マルベックは代表的な製品です。
ワインは青みがかった紫色で、カシスやブルーベリージャムの香りがあります。フレンチオーク樽由来のタバコのニュアンスやチョコレートの存在感があり、ベーコンや生ハムの燻製の味わいを引き立てます。
マルケス・デ・リスカル ロサード
ロゼワインだって燻製料理に合うものはあります。日本では2,000円前後で購入できますが、スペイン王家御用達の名声がある一本です。
辛口のロゼワインで、どこか華麗さを感じさせるアロマティックな風味が特徴。フルーティな風味に合わせて、燻製したナッツと一緒に楽しむことをおすすめします。
ワインと相性の良い燻製料理をご紹介
ワインと燻製料理を組み合わせたことがない人にも試してもらいたい、定番のおつまみをご紹介します。
スモークチーズ
燻製といって最初に浮かぶのがスモークチーズの人も多いかと思います。チーズとワインの相性が最高なように、もちろん燻製したチーズとワインの相性も抜群です。
チーズは燻されると濃厚さと風味が増すので、赤ワインより白ワインの方がその複雑さを繊細に感じられます。
蒜山ジャージースモークチーズ
FOODEX JAPAN2015にて行われた「ご当地チーズグランプリ」で金賞を受賞したスモークチーズです。3~4ヶ月まろやかに熟成したゴーダチーズを低温でじっくりスモーク。ジャージー乳ならではのコクとミルキーさ、ほどよいスモーク香が特徴です。
スモークサーモン
サーモンの風味は、燻製にすると一層濃厚で深みのあるおつまみに変わります。赤ワインや白ワインも魅力的ですが、マリアージュの基本「料理とワインの色を合わせる」で言えばここではロゼワインが最適です。
西川 スモークサーモン
厳選されたアトランティックサーモンには塩と砂糖のみが使用され、山桜のチップでの丁寧なスモークが特徴です。酸化防止剤や化学調味料、着色料は一切不使用。1kgという大容量ながら、200gずつ5パックに分けているので使い勝手も◎。
スモークベーコン
スモークの豊かな香りとベーコンの濃厚な味わいには、軽いオーク樽香のあるシャルドネや力強い果実味を持つメルローがマッチします。
またピノ・ノワールもベーコンの塩気との相性が良く、軽い口当たりで楽しむことができます。
築地の王様 農家のベーコン 「札幌バルナバハム」
2009年にドイツ農業協会国際品質競技会で金賞を受賞し、ドイツ仕込みの技術が詰まった北海道生まれのベーコンです。厚切りにしてサッと焼けば、それだけで立派なおつまみに。力強い味の赤ワインと一緒に楽しむのがおすすめです。
実は家で簡単に燻製ができるって知ってた?
燻製料理といえばお店で食べるもの、買ってくるものというように自分で作るイメージを持っていませんか?もし、自分で作るとしてもキャンプやBBQで作る料理として扱われることが多いでしょう。
しかし、燻製は自宅で簡単に作れるんです! 簡易的に作るなら、燻製用のチップと家にある調理器具を使って10分でできあがります。
用意するもの
①フライパン
フライパンの中にチップや金網を重ねて配置するため、ある程度深さのあるフライパンを使うのが望ましいです。材質は主にステンレスや鉄を選ぶと良いでしょう。
フッ素樹脂加工(テフロン加工など)のフライパンは空焚き状態で過剰に加熱すると安全性が損なわれる可能性があるため、燻製作りには適しません。
②ふた
燻しているときの煙が逃げないように、ピッタリと閉まるふたが必要です。また、食材の状況が分かるようにガラス製のものがおすすめ。もしふたがない場合、アルミホイルで隙間なく閉じることで代用が可能です。
③円形の金網
フライパンの底面に置いたスモークチップの上部に固定するため、フライパンの直径よりも2~3cmほど小さく、底面よりは大きめのものが適しています。
④アルミホイル
焦げ付きを防止のためにスモークチップの下に敷いてください。また、燻製にする食材が小さい場合にはアルミホイルでお皿を作り、そこに食材をのせて金網に置くと上手に燻すことができます。
⑤スモークチップ
ホームセンターやアウトドアショップなどで購入可能です。木の種類によって香りが異なり仕上がりにも影響してきますので、以下を参考にお好みで選びましょう。
ヒッコリー | 煙が出やすく扱いやすいため、初心者におすすめ。肉や魚、チーズなどいろいろな食材に合う。 |
クルミ | 幅広い食材に使える万能タイプ。クセのない香りで色付きが良い。 |
サクラ | 最も一般的なチップ。やや香りが強く、クセのある肉や魚と相性が良い。 |
リンゴ | ほのかにリンゴが香る。香りや色の付きが弱めなので、鶏肉やチーズ、白身魚などの淡白な食材に合う。 |
作り方
STEP1:味付けをする
食材に塩・こしょうで味付けをする。
STEP2:乾燥させる
風通しの良い場所で十分に乾燥させる。
※食材の表面に水分があると、煙と水分が反応し雑味が出てしまいます。
STEP3:燻す
フライパンの底にアルミホイルを敷き、その上にチップを置く。さらに金網を置いて、食材を並べる。蓋をして煙が出るまでは強火で加熱し、煙が出てきたら中~弱火で10分待てば完成!
まとめ
燻製した肉やチーズ、魚は、クセが強く好みの方にとっては絶品のおつまみです。ただ、これらとワインを合わせるのは難しいと感じることもあるでしょう。
こちらで紹介したポイントでワイン選びをして、燻製おつまみに合う1本を探してみてはいかがですか?
よりこだわりたい人は、ぜひ自宅で燻製に挑戦してみてください。一層ペアリングを楽しむことができますよ。