眠れないときどんなことを試していますか?中には寝付きが良くなるという理由で、お酒を飲んでから眠る「寝酒」をされている方もいるかと思います。
日本人の5人に1人は不眠で悩んでいるものの、処方薬に頼る方は8%と少数なのに対し、お酒の力を借りる方は30%もいるそうです。
今回は寝る前に飲むお酒が「ワイン」の場合に絞ってどんな効果があるのか、実際に飲む場合の注意点をご紹介します。
おすすめは赤ワイン
ワインと言ってもいくつか種類があります。その中でおすすめなのは「赤ワイン」です。
赤ワインにはポリフェノールが豊富に含まれており、美容効果が期待できます。また、ハーバード大学の研究結果によると「毎日寝る前に赤ワイングラス1杯から2杯を摂取している女性は、肥満になる確率が低く、痩身効果が7割もアップする」ということがわかっているようです。
他のアルコールはダメなの?
お酒を飲みすぎると夜中トイレに目覚めてしまうため、アルコール度数が低いチューハイやビールはあまりおすすめできません。アルコール度数が高いお酒であれば、少量でも眠気を誘うため大量に飲んで夜中にトイレに行きたくなる心配が減ります。
また、アルコール度数が高い蒸留酒(焼酎・ウイスキー・ブランデー)も赤ワイン同様おすすめです。お酒=太るというイメージを持たれている方も多いと思いますが、蒸留酒は糖質がないため飲んでも太りにくく寝酒に適しています。
寝る前に赤ワインを飲むメリット
寝つきが良くなる
言わずともご存知のメリットかと思いますが、寝付きが良くなります。
このメカニズムとしては、肝臓で処理しきれなかったアルコールが脳を含む全身へ送られます。その際、脳にアルコールが作用し睡眠作用が促され、私達は眠気を感じます。
脳へ作用すると言われるとなんだか怖いですが、少量であれば問題ないとされています。
リラックス効果がある
赤ワインにはポリフェノール以外にも様々な成分が含まれていますが、今回ご紹介したいのは「カルシウム」と「リン」です。
赤ワインに含まれるカルシウムは精神安定効果が、リンは不安神経症に効果があるとされています。
身体が温まる
赤ワインに豊富に含まれているポリフェノールには脂肪燃焼効果があるため、脂肪燃焼時に熱が発生して身体が温まります。
冷え性で手足が冷たいという方にでも末端からポカポカしてくるので、身体が温まり眠りにつくことができます。
寝る前にワインを飲むデメリット
睡眠の質が下がる可能性がある
先程ご紹介した通り、お酒を飲みすぎると夜中にトイレで目覚めてしまい中途覚醒のリスクがあがります。
またお酒の入眠作用は3時間とされており、それを過ぎると今度はアルコールの分解が活発となってきます。
分解の途中で生成されるアセトアルデヒドの覚醒作用により、眠りが浅くなったり早く目覚めてしまったりする可能性があります。
肝臓に負担がかかる
お酒を飲んだら当然分解で肝臓が使われるので、ここへ負担がかかってきます。お酒の分解だけでなく睡眠不足も肝臓疲労に繋がるとされているので、大量の飲酒は肝臓への負担を肥大化させかねません。
寝る前にワインを飲むときの注意点
3時間前までに飲み終える
寝る直前に血中のアルコール濃度がゼロであれば、アルコールの悪影響は避けられるとされています。そのため、「寝酒」というよりは「晩酌」で楽しむことをおすすめします。
適量で楽しむ
アルコールのデメリットを受けすぎないために適量を守って飲みましょう。
厚生労働省が出している「健康日本21」の中にある「アルコール」という項目には、死亡率が最も低いのは、1日平均純アルコール約20gの摂取をしている方と記されています。
ワイン1杯120mlに含まれる純アルコールは12gなので、一日に1杯半が適量ということになります。
もちろん年齢、性別、体格、気分によって適量は変わってきますので、ご自身の体調と相談しながら楽しく飲みましょう。
まとめ
寝る前のアルコールは習慣化・飲み過ぎは様々なリスクを引き起こしかねませんが、適量を守って付き合えば睡眠を促してくれたり、リラックス効果を得ることができます。
アルコールの睡眠作用だけに頼らず、日頃から身体を動かしたり、アロマや音楽でリラックスをすることも大切です。しっかりアルコールと距離を取ってメリハリを付けた晩酌を楽しんでください!