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ワインの染み抜き方法を徹底解説!自宅で簡単にできる方法をご紹介

トラブル解決豆知識

ワインを楽しんでいるときに「服やソファにうっかりこぼしてしまった!」なんて経験ありませんか?

ワインの汚れはなかなか取れにくく、時間が経つほどキレイ落とすのは困難です。

そこで今回は、自宅でできるワインの染み抜きの方法を徹底解説します。染みになって困ることがないよう、ぜひ参考にしてみてください。

ワインの染み汚れの特徴

ワインの染みが取れにくいのは、ワインに含まれる「タンニン」が関係しています。

タンニンとは植物の種子に多く含まれる渋み成分のことで、ワインの他にも紅茶や緑茶、コーヒーなどにも含まれます。タンニン汚れの代表格である茶渋もなかなか落としにくいですよね。

赤ワインの場合はタンニンに加え「アントシアニン」も多く含まれているため、汚れを落とすのがさらに難しくなってきます。

アントシアニンとは、水溶性の抗酸化ポリフェノールでブドウの果皮や種子などに含まれる成分です。赤色の色素として機能しており、時間がたつにつれて酸化し濃い染みが付いたまま残ってしまいます。

また白ワインは赤ワインほど汚れが目立たないため、放っておきがちではないでしょうか。

しかしそのまま放っておくと、落ちにくい黄色い染みができてしまいます。赤ワイン同様しっかりと汚れを落とすことが大切です。

まずは応急処置!飲食店でもできる方法とは?

ワイン汚れは水溶性なので、ついた直後であれば意外にも落ちやすいです。つまり、いかに素早く処置をするかが重要になってきます。

ここでは、外出先でもできる応急処置の方法を3つご紹介します。

炭酸水

飲食店でワインをこぼしてしまった場合は、炭酸水を使った染み抜きを試してみてください。炭酸水に含まれる二酸化炭素には、汚れを分離させる性質があります。

使うのは、無糖タイプの炭酸水にしましょう。

おしぼりやタオルを服の下に当て染みの部分に炭酸水をたらし、きれいなタオルで叩きます。色が落ちるまでトントンと繰り返し叩いてみてください。

塩には汚れを吸収する働きがあることをご存じでしょうか。レストランなどでも塩はテーブルの上に置いてあることが多いので、すぐに染み抜きができます。

染みが付いた部分に塩をたっぷりと置き、塩にワインを染み込ませるようにギュッと押し付けたら数分置いてください。

塩を捨てて少量の水をたらし、タオルやナプキンで叩けばある程度までの染み抜きはできます。

染み抜きペン

染み抜きペンはワインだけでなく、コーヒーや醤油、口紅も落とせる優れもの。手頃に染み抜きができるアイテムとして外出時のお供におすすめです。

1000円未満で買えるものがほとんどなので、ワイン好きの人は1本カバンに忍ばせておいたほうがいいかもしれませんね。

染み抜きの前に!衣類の洗濯表示をチェック

本格的な染み抜きを始める前に「家庭での洗濯ができる衣類かどうか」を確認しましょう。洗濯表示は、衣類の裏側についている洗濯表示タグで確認できます。

自宅でセルフクリーニングができるのは「水洗い可能マーク」がある衣類です。

「水洗い不可マーク」のついた衣類は、クリーニング店へ持ち込む方が確実です。「自分で挑戦してみよう!」と思わず、早めに専門家に任せましょう。

また、ワインの染み汚れを落とすには漂白剤を使うことが多いです。そのため、漂白剤が使用可能かどうかを併せて確認しておくといいですね。

【漂白可能】

【酸素系漂白剤のみ使用可】

【漂白不可】

画像出典:消費者庁ホームページ洗濯表示

漂白剤が使えないときは、事前にクリーニング店へ相談してから持ち込むとスムーズでしょう。

ワインの染みを落とす方法5選

ここからは、自宅でできるワインの染みを落とす方法をご紹介します。手順も詳しく解説しますので、参考にしてみてください。

方法①酸素系漂白剤

赤ワインやソース、ケチャップなどの汚れには、酸素系漂白剤を使うのが一般的です。

酸素系漂白剤は、衣類の繊維を傷めることなく汚れの色素や汚れ自体を落としてくれます。色柄物に使えるのも魅力のひとつです。

酸素系漂白剤は、お湯を使うことで漂白力がより高くなります。

  1. 染み部分を優しくもみ洗いし、軽く汚れを洗い流す
  2. 洗面器などに40~60度のお湯を入れ、塩素系漂白剤を規定量入れてつけ置き液を作る
  3. 衣類をつけて30分くらい様子を見て、汚れが落ちていない場合はプラス30分を目安に再度つけ置きする
  4. 軽くすすいて、洗濯機で洗う

方法②塩素系漂白剤

殺菌・漂白効果が強いのは塩素系漂白剤です。ただし色柄物やデリケートな素材には、漂白力が強すぎて使えないため注意してください。

塩素系漂白剤で染み汚れを落とす方法は以下の通りです。

  1. 歯ブラシに塩素系漂白剤の原液を少量つける
  2. 染み部分にトントンと叩くように漂白剤をつける
  3. 漂白剤がなくなるまで、しっかりと水ですすぐ
  4. 仕上げに洗濯機で洗う

方法③重曹

ワインは酸性なので、アルカリ性の重曹と中和し染みを落とす方法があります。ですが漂白剤に比べると漂白力は低いため、時間がたった染みなどには向いていません。

ワインをこぼしてすぐの場合や漂白剤がない場合は、重曹を試してみるといいでしょう。

  1. 染みの上に重曹を振りかける
  2. その上から熱めのお湯をかける
  3. しっかりともみ洗いする
  4. 水ですすぎ、洗濯機で洗う

方法④台所用洗剤

漂白剤や重曹が家になくとも「台所用洗剤ならある!」という人も多いのではないでしょうか。

ほとんどの台所用洗剤には界面活性剤が含まれています。界面活性剤は浸透作用が高く、繊維の奥まで入り込んだ汚れもしっかりと落としてくれます。

  1. 染み部分を水で濡らし洗剤をつける
  2. 上にタオルを置き、衣類を裏返して歯ブラシなどでタオルに移すように叩く
  3. 色が薄くなってきたら水でもみ洗いする
  4. 仕上げに洗濯機で洗う

方法⑤お酢

お酢は口に入れても安全な食品なので、肌に触れても安心です。

染み抜きに使用するお酢は、糖分の入っていない「穀物酢」を選びましょう。また、塩素系漂白剤と混ぜると危険な塩素ガスが発生しますので絶対に混ぜないようにしてください!

  1. お酢を水で2~3倍程度に薄める
  2. 薄めたお酢をタオルに染み込ませ、染み部分を叩いて拭く
  3. 水でしっかりとすすぎ、洗濯機で洗う

染み抜きをするときにやってはいけないNG行動

ワインの染み汚れを処置する上で、やってはいけない行動があります。ついやってしまいがちな行動が実はNG行動の恐れもあるので、チェックしてみてください。

NG行動①無理矢理こする

ワインを服にこぼしてしまったとき、とっさにおしぼりやハンカチで汚れをこすって落とすのはNG行動です。

おしぼりは塩素系漂白剤を使っていることもあるので、服が色落ちしてしまうかもしれません。またごしごしとこすると、汚れが服の繊維にまで染み込んでクリーニングでも落としきれなくなってしまいます。

NG行動②漂白剤を混ぜて使う

漂白剤は混ぜて使わないでください。特に塩素系漂白剤は「まぜるな危険!」と大きくパッケージで書かれているものがほとんどです。

酸性の洗剤と塩素系漂白剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。

NG行動③薬品を使いすぎる

漂白剤や染み抜き剤などの薬品は、たくさん使うほど効果的だと思いがちです。ですが使いすぎると、染みができた箇所を洗い流す作業が大変になり、さらには乾燥させにくくなってしまいます。

漂白剤や染み抜き剤などは、少量を繰り返し使った方がずっと汚れが落ちます。

ワインをこぼしてしまったら?アイテム別に対処法をご紹介

カーペットやソファなど、洋服以外にもワインの染みが残ると困ってしまう箇所はたくさんありますよね。

ここでは、ワインの染み汚れの落とし方をアイテム別に解説します。

カーペット

カーペットは気軽に洗濯できるものではないので、ワインをこぼすと困ってしまいますよね。

カーペットを汚してしまったら、まずはワインの水分を吸い取ります。その後、ぬるま湯に浸したタオルで染み部分を水拭きし、中性洗剤を少量つけ染みの部分をとんとんと叩いていきましょう。

汚れが落ちたら泡がでなくなるまで水拭きします。このとき洗剤が残ってしまうと逆に染みになってしまうので、しっかり落としてくださいね。

ソファ

ソファにこぼしてしまった場合は、まずはソファカバーが外せるか確かめてください。

外せる場合は洗濯表示を確認して大体の汚れを落としてから洗濯機ですぐに洗えば、ある程度の染みは落ちます。

外せない場合や外せるけれど水洗い不可の場合は、酸素系漂白剤を使った方法を用いてタオルに汚れが移らなくなるまで繰り返し叩いて落とします。

漂白剤が使えない場合は、台所用洗剤で代用して問題ありません。

クッションにまで染み込んでしまった場合も、きれいなタオルで叩いて少しずつ汚れを移していきましょう。

畳にワインをこぼしてしまったら、ワインが染み込んでしまう前に急いでタオルでふき取ってください。

その後、塩をかけてさらに水気を吸い取ります。塩が湿ってきたら、歯ブラシなどで畳の目に沿って塩を掃き出していきます。

もし色が残ってしまったら、酸素系漂白剤をつけてこすり水を絞ったタオルで拭きとりましょう。

スーツ

スーツについたワインの染み汚れは、叩き洗いが有効です。

タオルを水で薄めた中性洗剤で濡らしてからよく絞り、ワインで汚れた部分を叩くようにして汚れを浮かせます。浮かせた汚れを、もう1枚のタオルで押さえて吸い取りましょう。

汚れが落ちたら、水を濡らしたタオルで洗剤が残らないよう叩いていき、乾いたタオルで水気を取って完了です。

Tシャツ

Tシャツの場合は、台所用洗剤で軽くもみ洗いします。まだ染みが残っているようなら、酸素系漂白剤をお湯で薄めた液につけ置きしてください。

外出先でこぼしてしまった場合は、応急処置をして自宅に帰ってから上記で説明した方法を試してみてくださいね。

時間がたった汚れの染み抜き方法

汚れがついていることに気づかなかった服は、気づいたときに洗濯しても落としにくいですよね。

時間がたった染み汚れには、漂白力の強い酸素系漂白剤がおすすめです!頑固な染み汚れにはパックして染み抜きする裏ワザがありますので、ご紹介します。

【時間がたった染み汚れを落とす方法】

  1. 炭酸水を乾いた染みにたっぷりとかけ、染み込んだ汚れを浮かせる。
  2. 酸素系漂白剤を40~60度のお湯に溶かした漂白剤溶液を作る
  3. 布に溶液を染み込ませ、軽く絞った上で染み部分に漂白剤を染み込ませる
  4. 布の上からラップでパックする
  5. そのまま30分ほど置く
  6. パックを外し、炭酸水をかけてタオルで叩いて汚れを落とす

どうしても落ちない染みは、無理をせずプロのクリーニング店に相談しましょう。

まとめ

今回は、自宅でできるワインの染み汚れを落とす方法について解説しました。

ワインをこぼしてしまったとき、適当な処置をしたり放置したりすると染みは落ちにくくなります。ワインの染み抜きは早さが勝負です!

また正しいワインの染み抜きの方法を覚えておくと、コーヒーや紅茶がこぼれてしまったときにも役立ちます。

自宅にあるアイテムに合った方法でぜひ試してみてください。

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