カベルネ・ソーヴィニヨンは、フルボディの赤ワインの定番ぶどう品種として不動の人気があります。普段からよく飲む方や、試してみたいという方も多いのではないでしょうか?
本記事ではカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴や魅力、相性のよい料理を解説します。
カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴は?
カベルネ・ソーヴィニヨンは力強いタンニン(渋み)とアルコールが高い印象が強い品種です。
ほかにはどんな特徴があるのでしょうか?
カベルネ・ソーヴィニヨンの香りや味わいの特徴を解説します。
香り
カベルネ・ソーヴィニヨンは、カシスやブラックベリー、プラムなどの赤黒系果実の力強いアロマが特徴的です。
植物のアロマがあることでも有名で、杉やユーカリ、ミントなどの清涼感のあるグリーンのアロマが感じられます。また、長期熟成するとキノコのような複雑なアロマも現れます。
カベルネ・ソーヴィニヨンはさまざまなアロマの要素があり、複雑で豊かな香りを楽しめるところが魅力です。
味わい
カベルネ・ソーヴィニヨンは果実味、酸味ともに豊かなぶどう品種です。
力強いタンニンも魅力的で、若いうちは力強くも引き締まった印象。その後、長期熟成を経ると柔らかな印象になり、優しい味わいに変化します。
熟成により大きな味わいの変化が楽しめるのも、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴といえるでしょう。
カベルネ・ソーヴィニヨンの魅力やおすすめポイント
カベルネ・ソーヴィニヨンは熟成に向きのぶどう品種で、長期熟成することにより優しくエレガントな味わいに変化します。熟成を経て、偉大なワインへと進化できる強みがあります。
カベルネ・ソーヴィニヨンは長期熟成向きではありますが、若いうちから飲んでも美味しいです。
若いうちは鮮やかな果実味とアロマ、タンニンがあり、パワフルな味わいが楽しめます。力強い酸も感じられ、フードライクで親しみやすい味わいです。
もちろん、ワインの銘柄によっては熟成したほうがより美味しい場合もあります。しかし、「熟成を待てない!」とフライングして飲んでもまた美味しいものです。
「ちょっと開けるの早かったかな」と思いながらも、待ちきれず飲んでもやっぱり美味しいカベルネ・ソーヴィニヨン。
いつ飲んでも美味しいという素晴らしい魅力があるので、同じ銘柄で熟成期間を変えながら飲み比べるのもおすすめですよ!
【国別】カベルネ・ソーヴィニヨンの違いと特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンは濃厚な果実味と力強いタンニンが特徴的です。基本的にこれらの特徴はどの産地でも感じられますが、産地により果実のアロマの種類やボディに変化が現れます。
また、国により醸造方法のスタイルはさまざまで、同じ品種といえど雰囲気が異なります。ここでは国別にカベルネ・ソーヴィニヨンの違いや特徴を確認していきましょう!
フランス
フランスのボルドー地方は、カベルネ・ソーヴィニヨンが有名です。ボルドー地方は赤ワインの銘醸地で、デイリー向けから高級ワインまで幅広いスタイルのワインが造られています。
ボルドー地方では、おもにブレンドタイプが主流です。カベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインもありますが、基本的にはメルロやカベルネ・フランといったほかの品種をブレンドしています。
ぶどう品種を複数ブレンドしているため、複雑味があり奥深い味わいが特徴的。ボルドー地方の赤ワインは、さまざまな品種の個性が混じり合い複雑味のある本格的な味わいが魅力です。
イタリア
カベルネ・ソーヴィニヨンといえば、イタリアではトスカーナ州が有名です。
もともとイタリアでは、土着品種を使用したワインが主流でした。しかし、トスカーナ州で国際品種でワインを造る生産者が現れ、カベルネ・ソーヴィニヨンが使われるようになりました。
イタリア・トスカーナ州で国際品種を使ったワインは、”スーパー・タスカン”と呼ばれています。
イタリアのカベルネ・ソーヴィニヨンは、タンニンが豊富で凝縮感のある味わいが特徴です。とくに海に近いエリアで育った南部のカベルネ・ソーヴィニヨンは、ミネラル感を楽しめます。
アメリカ
アメリカはカベルネ・ソーヴィニヨンの有名産地です。ボルドー地方ではブレンドが主流ですが、アメリカではカベルネ・ソーヴィニヨン100%の場合が多いです。
とくにカリフォルニア州のカベルネ・ソーヴィニヨンは高品質で、世界的に評価の高いワインを多く産出しています。
カリフォルニア州は冷涼気候でぶどうがじっくりと成熟するため、複雑味のある味わいが特徴的。単一品種でも、深みと凝縮感のあるハイクオリティな赤ワインに仕上がります。
チリ
チリの気候は、ぶどう栽培に最適です。日照量が多く雨があまり降らないため、凝縮感のある濃厚な味わいのカベルネ・ソーヴィニヨンが収穫できます。
そのため、アメリカと同様に、単一品種である場合が多いです。チリのカベルネ・ソーヴィニヨンを使ったワインは、果実味たっぷりで飲みごたえがあります。
チリのカベルネ・ソーヴィニヨンは親しみやすい味わいが魅力的です。価格もリーズナブルで試しやすいので、ワイン初心者の方もぜひお試しください!
カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理3選
パワフルなカベルネ・ソーヴィニヨン。「ペアリングをすると料理の存在感が消えてしまう」と困ったことはありませんか?
カベルネ・ソーヴィニヨンは料理と合わせにくいと感じるかもしれませんが、実はとてもフードライクなワインです。
ステーキ
「フルボディの赤ワインにはステーキ」というイメージを持つ方は多いですよね?力強い味わいが特徴的なカベルネ・ソーヴィニヨンは、ステーキと相性抜群です。
タンニン豊富なカベルネ・ソーヴィニヨンは、牛の脂を和らげるのに大変効果的。
ステーキを食べた後にワインを口に含むと、タンニンが口内のたんぱく質や脂と結合し、口の中がさっぱりします。和牛ステーキなどサシが多いお肉とも相性抜群です。
ビーフシチュー
濃厚な赤ワインは、旨みの強い料理と合わせると非常に風味が引き立ちます。野菜や肉をじっくり煮詰めて旨みを抽出した煮込み料理は、まさにカベルネ・ソーヴィニヨンと相性抜群です。
カベルネ・ソーヴィニヨンは牛肉と好相性。ビーフシチューは煮込み料理の中でも、とくに相性がよいといえます。
ハーブのニュアンスをもつカベルネ・ソーヴィニヨンとペアリングする場合は、盛り付けの仕上げに乾燥パセリやオレガノをトッピングするのがおすすめです。
ラザニア
カベルネ・ソーヴィニヨンは、トマトとも好相性です。じっくり熱を通して、トマトや牛ひき肉の旨みと甘みを引き立たせたミートソースたっぷりのラザニアは、カベルネ・ソーヴィニヨンとよく合います。
とくにラザニアにはクリーミーなホワイトソースが使用されているため、樽でじっくりと熟成させたまろやかな味わいのカベルネ・ソーヴィニヨンがおすすめです!
ソムリエ厳選!おすすめのカベルネ・ソーヴィニヨンワイン5選
カベルネ・ソーヴィニヨンは産地や製法、熟成度合いにより、さまざまな味わいに変化することがわかりました。
ここからはおすすめのカベルネ・ソーヴィニヨンを5選紹介します。ぜひ、好みのワインを探すときの参考にしてくださいね。
シャトー・レスカール キュヴェ・エデン
『シャトー・レスカール キュヴェ・エデン』は、フランス・ボルドー産の赤ワイン。ボルドーでは珍しいオーガニックワインで、生産元のシャトー・レスカルは自然派ボルドーの普及に尽力しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンのほか、メルロ、マルベックをブレンドしており濃厚かつリッチな味わいが魅力的です。
渋みは穏やかで親しみやすい味わいのボルドーワインなので、初心者の方にもおすすめです。
レ・ディフェーゼ・サッシカイア
『レ・ディフェーゼ・サッシカイア』は、イタリアのスーパー・タスカンの先駆けである”テヌータ・サン・グイド”が手掛ける赤ワイン。
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、イタリアの土着品種であるサンジョベーゼをブレンドしています。
サンジョベーゼをブレンドすることでカベルネ・ソーヴィニヨンの力強さや渋みを和らげ、ソフトな味わいに仕上がっています。
ビコーズ カリフォルニア・カベルネ・ソーヴィニヨン
『ビコーズ カリフォルニア・カベルネ・ソーヴィニヨン』は、アメリカ・カリフォルニア州で仕立てられたカベルネ・ソーヴィニヨン100%の赤ワインです。
凝縮感のある果実味と甘やかなベリーのアロマが魅力的。
ほどよい酸と力強いタンニンのバランスが絶妙な、飲みごたえのあるフルボディの赤ワインで、ワイン単体でじっくりと味わって飲むのに適しています。
コーヒーを想わせる香ばしいアロマが感じられるので、ガトーショコラなどのスイーツともよく合います。
モンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニヨン
『モンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニヨン』は、チリ屈指の名門ワイナリー“モンテス”が手掛けた親しみやすい味わいの赤ワインです。
ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適しているコルチャグア・ヴァレーで造られています。
そのため、ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴が綺麗に体現され、力強い果実味と美しい酸を兼ね備えたエレガントな味わいです。
酸と旨みのバランスに優れたモンテス・アルファ・カベルネ・ソーヴィニヨンは、早いうちに飲んでも熟成させても美味しいワイン。
いつ飲んでも期待に応えてくれるのも嬉しいポイントです。
カテナ カベルネ・ソーヴィニヨン
『カテナ カベルネ・ソーヴィニヨン』は、近年ハイクオリティなワインを多く産出しているアルゼンチン・メンドーサで仕立てられたフルボディの赤ワイン。
カベルネ ソーヴィニヨン を主体にカベルネ フラン7%、プティ ヴェルド2%を使用した、ボルドーブレンドです。
畑が位置するメンドーサは標高が高く、昼夜の寒暖差と強い日光が当たるカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適しています。ぶどうがよく熟した豊かな果実味が感じられる、リッチな味わいです。
また醸造の際は2種類の樽を使用して熟成しており、樽由来の複雑のみあるアロマとなめらかなタンニンが魅力です。
妻への愛から生まれた究極の赤ワイン「Free Reign」登場
あの、大人気の紫色の白ワイン「Purple Reign(パープルレイン)」の醸造所から待望の新作です!2024年10月、赤ワイン「Free Reign(フリーレイン)」がリリースされました。
Free Reignは、生産者が健康志向の高い妻でも安心して飲めるワインを追究して生まれたワイン。有機肥料で育てられたぶどうや植物由来の抗酸化物質を使用するなど、とことんオーガニック・無添加にこだわりました。
また、妻への愛から生まれた赤ワインFree Reignは、妥協しない素材選定と製法によってハイクオリティな赤ワインを実現しています。
使用品種は、スパイシーで濃厚な果実味が特徴のシラーズと、力強い酸味と渋みがあり深い味わいのカベルネ・ソーヴィニョン。
大切に育てられたぶどうは、一つずつ手摘みされます。果実は皮ごと発酵させた後、シャンパーニュ地方でも採用されている伝統的な方法で果汁を絞り、フリーレインとなるのです。
丁寧に仕上げられたFree Reignは、フレッシュなベリーを凝縮したような濃厚な果実味とスパイシーさが特徴。絶妙なバランスの酸とタンニンが果実味を見事にバックアップしています。
Free Reignは、生産者のこだわりが詰まったワインのため、残念ながら一度に多くの生産ができません。
初回輸入はたった500本。購入できるのは、公式オンラインショップのみです。(2024年10月時点)リリースを記念して、特別お得な価格で購入できます。
次回入荷未定ですので、この機会をぜひお見逃しなく。
まとめ
カベルネ・ソーヴィニヨンは力強い印象で、苦手意識がある方も少なくないです。
しかし、チリやアメリカのカベルネ・ソーヴィニヨンは、渋みが穏やかで飲みやすいタイプも多いです。この記事を参考に好みの産地を見つけてみてくださいね。