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単一品種ワインの魅力に迫る!代表的な産地やおすすめワインも紹介
1種類のぶどう品種で造る、単一品種ワイン。たくさんの品種をブレンドしたワインに比べて、どことなく物足りなさそうな印象がありませんか?
シンプルな印象の単一品種ワインは、実は魅力やメリットがたくさんある奥深いワインです。
本記事では、単一品種ワインの魅力や代表的な産地、おすすめワインを紹介します。
単一品種ワインとは?
単一品種ワインとは、「1種類のぶどう品種から造られるワイン」です。ワインは単一品種ワインと、複数のぶどう品種を混ぜて造るブレンドワインに分かれます。
単一品種ワインは、1種類のぶどう品種で造るため、品種や土地の個性がワインにしっかりと表れるのが大きな特徴です。
単一品種ワインとヴァラエタルワインの違い
ヴァラエタルワインという、ワイン用語をご存じでしょうか?
ヴァラエタルワインは単一品種ワイン同様に1種類のぶどう品種から造られていることに加えて、「ラベルにぶどう品種が記載されているワイン」を意味します。
つまり、「ヴァラエタルワイン=単一品種ワインのなかでもラベルに品種記載があるワイン」と、単一品種ワインとは微妙に意味が異なるのです。
単一品種ワインの魅力
単一品種ワインの最大の魅力は、ぶどう品種の個性や味わいが素直にワインに反映されるところです。
ぶどう品種本来の個性や味わいを感じられるほか、品種が分かっていれば味わいの想像も容易なので、好みのワインを見つけやすくなります。
単一品種ワインはぶどう本来の味わいを楽しめるところが魅力的ですね。
単一品種ワインのメリット
単一品種ワインは、テロワールや醸造方法、作り手の想いが感じとれるのがメリットです。
単一品種ワインは、ぶどうをブレンドしていないため素朴な味わいをしており、栽培環境や醸造方法による影響を素直にワインに映し出します。
育った土地の環境や醸造方法、作り手の想いをワインが雄弁に語りだすのです。
たとえば、ワインの一大産地であるフランス・ブルゴーニュ地方は、ぶどう畑にランク付けをするほど畑や気候風土の影響を大事にしています。
単一品種ワインはシンプルだからこそ、栽培環境や作り手の想いなどのストーリーを飲み手に語りかける力をもっているのです。
単一品種ワインが有名な産地
単一品種ワインが有名な産地は、フランス・ブルゴーニュ地方。南北に広がるブルゴーニュ地方では、村や畑ごとに異なる栽培環境をワインに反映させ楽しむスタイルが魅力です。
また、ワインの歴史の浅い”新世界(ニューワールド)”では、単一品種ワインが積極的に造られるようになりました。
新世界とはアメリカやチリ、アルゼンチン、オーストラリアなどのことで、ラベルにぶどう品種を記載したヴァラエタルワインの生産が主流です。
単一品種を楽しむおすすめワイン
単一品種ワインの魅力やメリット、有名産地について紹介しました。「あらためて単一品種ワインを飲みたくなった」という方も多いのではないでしょうか?
ここでは、代表的なぶどう品種を使用したおすすめの単一品種ワインを紹介します。
トゥルー ミス シャルドネ
『トゥルー ミス シャルドネ』は、アメリカ・カリフォルニア州で造られているシャルドネの単一品種ワインです。
濃厚な味わいと、完熟パイナップルや桃を思わせるリッチな果実味が魅力的。オーク樽を使用しているため、樽由来のトーストを思わせるアロマがこうばしく香ります。
穏やかな酸と果実のまろやかさがあり、大変親しみやすい味わいです。ワイン初心者の方やフルボディの白ワインが好きな方におすすめですよ。
ヴィルボワ ソーヴィニヨン ブラン
『ヴィルボワ ソーヴィニヨン ブラン』は、フランス・ロワール地方で造られたソーヴィニヨン・ブランの単一品種ワイン。
ソーヴィニヨン・ブラン特有のレモングラスや、芝を思わせる鮮やかなグリーンのアロマが特徴です。レモンやグレープフルーツのような豊かな酸が感じられ、グリーンのアロマと綺麗に調和しています。
ヴィルボワ ソーヴィニヨン ブランは、ハーブやレモンのニュアンスがあるため、香草や柑橘を使用した料理と相性抜群です。
ハーブチキンや香草パン粉焼きなどの洋食はもちろん、ガパオライスやパクチーたっぷりのタイ料理といった香草を積極的に使うエスニック料理にもよく合います。
エイムベルジェ リースリング
『エイムベルジェ リースリング』は、フランス・アルザス地方で造られたリースリングの単一品種ワイン。
リースリングらしいキレのある酸と、はちみつレモンや白桃のようなアロマが魅力的な辛口タイプです。
ステンレスタンクで熟成しボトル詰めされているため、ワインはフレッシュで爽やかな味わいが楽しめます。
ミネラル感もあるので、特に魚介類と相性抜群です。魚介のフリットやボンゴレビアンコ、お刺身など、和洋問わずにさまざまな魚介料理とよく合います。
レ モンデ カベルネ ソーヴィニヨン
『レ モンデ カベルネ ソーヴィニヨン』は、カベルネ・ソーヴィニヨンの生産が盛んな北イタリアで造られた単一品種ワインです。
カベルネ・ソーヴィニヨンらしい渋みと、オレガノのようなハーブのニュアンスがあります。ラズベリーやスグリのような鮮やかな果実味が魅力的で、重たすぎず華やかな印象の中重口です。
オレガノのようなニュアンスがあるので、オレガノと相性がよいトマトや卵を使った料理とよく合います。
ボロネーゼやラザニア、チーズオムレツなどの洋食と合わせると、最高のマリア―ジュを楽しめますよ!
ブルゴーニュ ピノ ノワール ラ ヴィニェ
『ブルゴーニュ ピノ ノワール ラ ヴィニェ』は、フランス・ブルゴーニュ地方で造られています。
ブルゴーニュ地方は”赤ワイン=ピノ・ノワール”といっても過言ではないほど、ピノ・ノワールが有名な産地です。
ラズベリーのような華やかなアロマと果実味、透明感のある酸が魅力のエレガントなワインに仕上がっています。
繊細な味わいなので和食との相性もよく、日本の食卓でも魅力を発揮してくれるワインです。とくに醤油や甘辛い味付けとよく合うので、すき焼きや焼き鳥、照り焼きチキンなどと合わせてどうぞ!
アント 高山村 メルロー
メルローを使ったワインは、日本でも造られています。『アント 高山村 メルロー』は、長野県産のメルローを使った単一品種ワインです。
メルローらしいソフトな味わいの赤ワインで、ほどよいタンニンと淑やかな酸が混ざりあう上品な味わい。
洋食から和食まで幅広い料理と相性抜群なフードライクなワインなので、普段使いやちょっとした手土産にもおすすめですよ。
おわりに
ぶどう品種本来の味わいを楽しめる単一品種ワインは、栽培から醸造までのストーリーを楽しめる奥の深いワインです。
ぶどうの品種や土地ごとの個性を知りたい方は、ぜひ飲んでみてください。ワインへの興味がますます湧いてくるはずです。
また、これまで単一品種ワイン魅力やメリットを意識して飲んでいなかったという方も、次回飲むときは品種の個性や造られるまでのストーリーに想いを馳せながら楽しんでみてはいかがでしょうか?