-
グルナッシュ・ブランとはどんなぶどう品種なの?特徴やペアリングも紹介
グルナッシュ・ブランというぶどう品種をご存じですか?
ワインが好きな方でも「実はよくわからない…」という方も多い、少しマイナーなぶどう品種です。
本記事では、謎めいたぶどう品種であるグルナッシュ・ブランについて解説します。
グルナッシュ・ブランの特徴
まずは、産地と味わい、香りの3つに分けて、グルナッシュ・ブランの特徴を紐解いていきます。
【グルナッシュ・ブランの特徴①】産地
グルナッシュ・ブランの原産地はスペインです。現在は、フランスや海を渡ったアメリカなど、世界各国で栽培されています。
グルナッシュ・ブランはグルナッシュの突然変異により生まれたぶどう品種で、グルナッシュの栽培が盛んな産地では珍しくないぶどう品種です。
世界各国で造られておりブレンドで使用されることも多いので、知らないうちに口にしている方もいるかもしれません。
【グルナッシュ・ブランの特徴②】味わい
グルナッシュ・ブランは爽やかな酸と豊かな果実味、ミネラル感が特徴です。ボディは中程度で、爽やかながらも複雑な味わいが楽しめます。
グルナッシュ・ブランは酸が穏やかなので、酸の強すぎるワインが苦手な方でも飲みやすいワインです。
また、育つ気候によって味わいが異なるのも魅力のひとつ。
冷涼な地域ではグレープフルーツやレモンのような爽やかな果実味、温暖気候ではアプリコットや白桃のようなリッチな果実味が現れます。
【グルナッシュ・ブランの特徴③】香り
果実味が豊かなグルナッシュ・ブランは、アロマティックなぶどう品種として人気があります。
冷涼気候では、柑橘類や白い花を思わせるフローラルなアロマが特徴です。温暖気候では、アプリコットや白桃、メロンのような甘い果実の香りがグラスいっぱいに広がります。
華やかな香りを楽しめるグルナッシュ・ブランは、ゲヴェルツトラミネールやシュナン・ブランなどのアロマティックなぶどう品種が好きな方におすすめです。
グルナッシュ・ブランの有名産地
グルナッシュ・ブランの有名な産地は、原産地のスペインとフランス・ローヌ地方。
グルナッシュ・ブランは、酸化しやすいぶどう品種なので、単一品種のワインはあまり見かけません。基本的にはブレンド用のぶどう品種として使用される場合が多いです。
スペインでは、リオハでの栽培が盛んです。リオハのグルナッシュ・ブランは、おもに赤ワインのブレンド用品種として使用されています。
いっぽう、フランス・ローヌ地方では、赤・白両方のブレンド用品種に使われています。
香りと果実味が豊かなグルナッシュ・ブランは、白のシャトーヌフ=デュ=パプやコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュなどの有名なワインの骨格を支える重要な役割を担っているのです。
グルナッシュ・ブランとグルナッシュの違い
グルナッシュ・ブランは、グルナッシュの突然変異により生まれた白ワイン用ぶどう品種です。いっぽうで、グルナッシュは赤ワイン用ぶどう品種。
明確な違いがあるものの、グルナッシュ・ブランは赤ワインのブレンドにも使われるため「グルナッシュと何が違うの?」と思われてしまいがちです。
ふたつの品種は親子のような関係があるものの、根本的に品種自体が異なると覚えておきましょう。
グルナッシュ・ブランと相性のよい料理を紹介
果実味豊かで、優しい酸が魅力的のグルナッシュ・ブラン。「実際に飲んでみたい」と思った方も多いのではないでしょうか?
ここでは、グルナッシュ・ブランと相性のよい料理を紹介します。
ドフィノワ(じゃがいもグラタン)
ドフィノアは薄切りのじゃがいもに生クリームをあえて、チーズをのせたグラタンのような料理。生クリームやチーズのリッチな味わいと、ホクホクのじゃがいもの組み合わせが絶品です。
熟成してクリーミーなニュアンスが現れたグルナッシュ・ブランは、じゃがいもの旨味やチーズのコクを引き立たせてくれます。
ドライフルーツやナッツのようなアロマが、ドフィノアの味わいをグッと引き立たせる絶品マリアージュを楽しめますよ。
パエリア
グルナッシュ・ブランは、魚介をふんだんに使ったパエリアとのペアリングがおすすめです。爽やかでミネラル感があるため、とくに魚介料理とよく合います。
グルナッシュ・ブランの果実味やミネラル感が、魚介の旨味を引き立ててくれますよ。パエリアにレモンを絞るイメージで、フレッシュなグルナッシュ・ブランを合わせてどうぞ!
ボンゴレビアンコ
魚介と相性のよいグルナッシュ・ブランは、ボンゴレビアンコとも相性抜群です。ボンゴレビアンコはオリーブオイルを使用しているため、果実のような華やかなニュアンスが感じられます。
グルナッシュ・ブランは果実味が豊かでミネラル感があるので、オリーブオイルと魚介の組み合わせは相性抜群です。
また、爽やかな味わいのぶどう品種なので、オイル系パスタであるボンゴレビアンコもさっぱりと楽しめます。
ボンゴレビアンコを手作りする場合は、飲む予定のワインを少しだけ料理に使ってみてください。ワインと料理の相性がより一層相性がよくなります。
ソムリエ厳選!グルナッシュ・ブランのおすすめワイン
最後にソムリエ厳選のおすすめワインを紹介します!
「今までグルナッシュ・ブランを飲んだことがなかった」という方は、ぜひご紹介する銘柄を試してみてください。
ヴァレンシソ リオハ・ホワイト
『ヴァレンシソ リオハ・ホワイト』は、グルナッシュ・ブランの有名産地であるリオハで造られた爽やかな味わいの白ワインです。
ヴィウラとグルナッシュ・ブランをブレンドしており、爽やかながらも複雑なアロマが楽しめます。
ライムのような清涼感のある酸と、トロピカルフルーツを思わせるリッチな果実味が魅力的。グルナッシュ・ブランの王道の味わいを感じられる1本です。
魚介料理と相性抜群なので、パエリアや海鮮アヒージョとのペアリングがおすすめです。
シャルヴァン コート デュ ローヌ ブラン
『シャルヴァン コート デュ ローヌ ブラン』は、フランス・ローヌ地方の華やかな白ワイン。ブールブランとサンソー、グルナッシュ ブランの3種のぶどうをブレンドしています。
ほんのりとした甘みとトロピカルフルーツや白桃、メロンを思わせる豊かな果実味とアロマが魅力です。
酸が穏やかでフルーティーな味わいなので、ワイン初心者の方や華やか系白ワインがお好きな方はぜひお試しください。
シャルヴァン コート デュ ローヌ ブランは、食材の旨味を活かしたシンプルなお料理と相性抜群です。ドフィノアやボンゴレビアンコ、ハーブチキンなどの素朴な味わいの料理と合わせてどうぞ!
アンダーワールド グルナッシュ・ブラン
ヨーロッパはブレンドが多いですが、『アンダーワールド グルナッシュ・ブラン』はグルナッシュ・ブラン100%の珍しいワインです。
レモンを思わせる爽やかな酸と、ジャスミンのような華やかな白い花のアロマが特徴的。珍しい単一品種のワインなので、品種個性を感じたい方におすすめです。
お食事とも合わせやすいフードライクなワインで、とくにエスニック料理との組み合わせは絶品です。
豊かな果実味とアロマが、パクチーやバジルなどのハーブやスパイスの風味を引き立ててくれます。パッタイやガパオライス、バインミーなどのさまざまな料理と相性抜群ですよ!
おわりに
グルナッシュ・ブランはややマイナーなぶどう品種ですが、アロマティックで上品な味わいが魅力的なワインです。
「実はまだ飲んだことがない」という方は、ぜひ試してみてくださいね。