「ワインをかっこよく語れるオトナになりたい…!」
今回はそんな方のために、赤ワインのボディについて解説します!
ボディの違いは、熟成させる場所が樽かタンクかの違いがありますが、こちらの記事では製造方法ではなく、味わいや風味を中心にワインビギナー向けに分かりやすく説明しています。
これからワインを飲んでみたい人にも是非読んでもらって、ワインに詳しいオトナになってくださいね!
ワインの「ボディ」とは?
赤ワインを飲んだ時の飲み口を表現する言葉です。ワインの味わいを「カラダ」に例えることに由来しています。
渋みが強く口当たりが重いワインをフルボディ、反対に酸味があって軽やかな飲みごたえのワインをライトボディ、両方の中間をミディアムボディと呼びます。
フルボディ:ドッシリと重たい口当たり
黒に近い濃い赤色のものが多く、口当たりが重いと表現されます。一口目から舌にドッシリとのしかかるような重さを感じ、味の濃いおつまみに負けない味わい深さのあるワインです。
赤ワインの個性が色濃く出ているだけあって、ワインが苦手な方や初めて飲む方には少し飲みにくい部類かもしれません。
ミディアムボディ:バランスのいい重さ
フルとライトのちょうど間くらいの味わいで、バランスのいい重さをしています。酸味や渋みの強い特徴もないので、初めて飲む人はミディアムから飲み始めてワインの味を覚えるのもアリです。
有名なワインでは「ピノ・ノワール」というブドウの品種を使ったワインは、イチゴやチェリーのような甘い香りがする口当たりが軽いワインになります。
ライトボディ:スッキリと軽やかな味わい
軽いワインといわれるライトボディは、ワイン特有の苦みや渋みが苦手な方でも飲みやすく、スッキリとした味わいです。
甘みがあるというよりは、酸味があって軽やかな味わいがあります。その年に収穫されたブドウで造る「ボージョレ・ヌーボー」が有名ですね。
ボディによる違いは?
ボディの特徴が分かったところで、どのような違いがあるのか具体的に解説していきますね。
ワイン初心者の方にも分かりやすく専門用語の説明も交えながら、解説しますのでワインの味を想像しながら読んでみてください。
アルコール度数
通常ワインのアルコールは11%前後ですが、フルボディのワインは13~14%と度数が高めなワインが多く、味わいに重さが生まれコクと香りを感じます。
しかし、アルコール度数が高い=フルボディに分類されるほど単純ではなく、アルコール度数が低くても、フルボディに分類されるワインもあるので注意です。
ブドウの品種の違い
ワインを作る原料のブドウの違いによりボディが変わります。渋みや果実味が強い品種のブドウを使うことで、フルボディに仕上がるのです。
このようなブドウの渋みの元とされている成分を「タンニン」といい、ポリフェノールの一種で果皮や種子に含まれています。抗酸化作用も強く、ワインを樽で長く熟成させるためにも欠かせない成分です。
口当たりが重いか軽いか
赤ワインの口当たりは重い・軽いで表現します。意味はそのままの通りで、口に含んだときに舌にのしかかるようなドッシリとした味わいの有無があるかどうかです。
ワインの個性が強く主張していることもあり、フルボディのワインはあまり初心者向けとはいえません。初めてワインを飲む方には、口当たりの軽いワインから始めることをおすすめします。
白ワインやロゼにボディはあるの?
ボディの表現は本来赤ワインにのみ使われ、白ワインやロゼには「甘口」「辛口」表記がされています。
しかし、白ワインの中にもフルボディやライトボディもあります。フルボディの白ワインは赤ワインのような重さはなく、まろやかな酸味が広がる濃厚な味です。
同じフルボディでも違った味わいがあり、飲み比べをしてみても楽しめますよ。
ワインのおいしい飲み方をボディごとに解説!
ワインをおいしく飲むためには、3つのポイントがあります。
- 温度を調節する
- ボディに合ったグラスを使う
- 空気に触れさせる
このポイントに沿ってそれぞれのワインのおいしい飲み方を解説しますので、ぜひ自宅で試してみてくださいね!
フルボディワインのおいしい飲み方
- フルボディワインの飲み頃温度:16~18℃
- 側面のカーブがゆるやかで大ぶりな形のボルドーグラス
- 空気に触れさせるのが◎
フルボディのワインは冷やしすぎるとタンニンの渋みが強調されてワイン本来の味わいを感じにくくなるため、常温に近い方が良いとされています。
グラスは、一般的なワイングラスよりも大きめに作られているボルドーグラスがおすすめ。
飲み口が大きく舌先から奥に流れ込むようにワインが入っていくので、フルボディ特有のタンニンの渋みを和らげてくれます。
またフルボディのワインは熟成されている期間が長いため、開けてすぐに飲むと香りや味わいを感じられない場合があります。
そのようなときは、空気に触れさせてから飲むのが正解です。渋みが和らぎワイン本来の香りも楽しめるでしょう。
グラスをくるくると回したり、デキャンタに入れて空気に触れさせてから飲んでみてください。
ミディアムボディワインのおいしい飲み方
- ミディアムボディの飲み頃温度:13~16℃
- 大ぶりで口がすぼまったブルゴーニュグラス
- 空気に触れさせことで、味や香りの変化が楽しめる
ミディアムボディワインは、タンニンの渋みとワインのフルーティーさのバランスが取れたワインです。
常温より少し冷やすと、ミディアムボディならではの渋みと果実味がまとまりおいしく飲めるでしょう。
グラスはブルゴーニュグラスを使いましょう。ボルドーグラスよりもさらに丸みのある本体部分が、ミディアムボディのワインの芳醇な香りを引き出してくれます。
ミディアムボディのワインは、フルボディと同様に空気に触れさせることで香りや味の変化を楽しめるワインです。その変化を楽しむのもワインの醍醐味なので、試してみてくださいね。
ライトボディワインのおいしい飲み方
- ライトボディの飲み頃温度:10~12℃
- 汎用性の高いキャンティグラス
- 空気に触れさせなくてもOK
ライトボディは、渋みや酸味が少なくフレッシュな果実味が楽しめるワインです。飲み頃温度は10~12℃。冷やして口当たりの良い引き締まった味わいを楽しみましょう。
キャンティグラスは万能型とも呼ばれ、赤ワイン・白ワイン問わずバランス良く楽しめるのが特徴です。
フレッシュな香りやミネラル感を味わえる造りになっており、ライトボディワインの風味を引き立ててくれます。
渋みが少なく開けた瞬間からフレッシュな香りが楽しめるライトボディワインは、空気に触れさせなくてもOK!デキャンタに移し替えるなどの難しい工程がいらないので、ワイン初心者の人におすすめです。
【ボディ別】ワインと相性の良い料理・おつまみをご紹介
ワインの味わいを左右するもののひとつに「料理やおつまみとの組み合わせ」があります。
ここでは、赤ワインのおいしさを倍増してくれる料理やおつまみをご紹介します。
フルボディ:ビープシチュー・サラミ
重厚感のある風味が魅力のフルボディには、ワインに負けない濃い味の料理がよく合います。ビーフシチューのような濃厚な料理の他に、ビーフステーキやすき焼き、ジビエ料理とも相性抜群です。
また、スパイシーで旨みが凝縮した味わいのサラミはフルボディワインのおつまみに最適!
風味の良いナッツ類や燻製されたベーコンなど、味が濃くこってりとしたおつまみと一緒に味わうことで、フルボディワインの深いコクがより一層感じられます。
ミディアムボディ:鶏肉のトマト煮込み・カマンベールチーズ
ミディアムボディのワインは、ほどよい渋みとフレッシュな果実味のバランスが良く幅広い料理に合います。
鶏肉のトマト煮込みなどの洋食はもちろん、和食や中華に合わせてもOKです。種類が多くメニューに迷ったら「トマトソース系やホワイトソース系の料理と合わせるのが◎」と覚えておいてくださいね。
ミディアムボディワインのおつまみには、カマンベールチーズや生ハム、ポテトチップスなどがおすすめ!
さらっとしすぎず適度に塩気のあるおつまみが、ミディアムボディワインにはぴったりです。
ライトボディ:白身魚のポワレ・ドライフルーツ
渋みが少なくフルーティーな味わいのライトボディのワインには、さっぱりとシンプルな味付けの料理との組み合わせが好相性!
魚や野菜を使った和食やレモンソースのソテー、塩で味付けされた肉料理などと合わせると、お互いの風味をより引き立たせてくれます。
おつまみも料理同様、ドライフルーツのようにあっさりとしたものと相性が良いです。
スモークタンや野菜スティック、うす塩味のプリッツなどコンビニで買えるおつまみにも合うので、自分好みの一品を探してみてくださいね。
ボディ別:おすすめワインを紹介!
ここでは、ワインのボディ別におすすめワインをご紹介していきます。料理やおつまみに合わせるワインに迷ったら、ぜひ参考にしてみてください。
フルボディ:ドメーヌ アラン ブリュモン / シャトー モンテュス キュヴェ プレステージ [2002]
南西フランスで最高の生産者であるドメーヌ・アラン・ブリュモンが手掛ける赤ワインです。飛行機のビジネスクラス用のワインとしても選出されています。
凝縮感に満ち、豊かな香りと上品なタンニンが印象的。余韻には、ダークチョコレートとミントのニュアンスが長く続きます。
しっかりとしたフルボディワイン好きの方に親しまれるワインです。
フルボディ:シャトー・モンペラ・ルージュ
「フルボディワインに挑戦してみたいけど、高いのはちょっと…」という方にぴったり!上品でシルキーなタンニンと力強さと柔らかさを兼ね備えた、コスパ抜群の赤ワインです。
ワインを題材にした漫画「神の雫」にも登場し、一躍有名となりました。手頃な価格でフルボディのしっかりとした味わいが楽しめる、満足感のあるワインです。
ミディアムボディ:ルイ・ジャド ブルゴーニュ ピノ・ノワール
創業160年の歴史ある生産者であるルイ・ジャド社のミディアムボディワイン。
化学肥料や農薬を使わず、天然酵母でじっくりと熟成させています。ラズベリーのような果実味とシルクのような舌触りが心地よいワインです。
ミディアムボディ:ネプリカ・ネグロアマーロ
イタリア・プーリア州の魅力が詰まった鮮やかなルビー色のワインです。
凝縮感のある果実味とフレッシュな酸味のバランスが心地よく、タンニンも柔らか。しっかりとしたコクがありながらも、口当たりがさらっとしているので飲み疲れすることがありません。
親しみやすい価格なので、デイリーワインに最適です。
ライトボディ:ダイヤモンド酒造 ますかっとベーリーA
日本固有のぶどうの品種である「マスカットベーリーA」をエレガントに仕上げた逸品です。
しっかりとした酸とベリーAの果実味が味わい深く、それでいて口当たりは軽やか。洗練された日本ワインは料理の旨みを引き出し、風味を引き立たせてくれます。
ライトボディ:シンコ・ガトス・テンプラニーリョ
ボトルをテーブルに置くだけで「かわいい!」と歓声が響きそうなチャーミングなワインです。
ラブリーな外見に似合わず、中身のワインは最高樹齢50年の高品質な古木ブドウを使用して作っています。
優しく甘やかな果実味と上品なタンニンのバランスがとれた、ピュアでストレートな赤ワインです。
ワインの知識はオトナの教養!
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