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ワインの誉め言葉を知ろう!ソムリエのように「美味しい」を美しく表現するコツとは?
「ソムリエのようにワインをすらすらと褒められたら面白そう」「ワインは好きだけど、美味しいしか感想が言えない…」と思ったことはありませんか?
本記事では、ワインの誉め言葉や表現方法を紹介します。ワインを褒めるコツを知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
ソムリエのようにワインの味わいを褒めるコツはたった2つ
ソムリエのようにワインを褒めたり、表現したりできるようになると素敵ですよね。まずはワインのを褒めるコツを2つご紹介します!
- 感じたことを堂々と表現する
- プロのコメントをお手本にする
コツを理解するとどんどんワインの表現力が向上するので、ぜひ実践してみてください。
【ワインを褒めるコツ①】感じたことを堂々と表現する
ワインを褒めたり表現したりするときに「この表現は正しいのだろうか?」と不安になってしまい、上手く表現できないという方も多いでしょう。
ワインを褒める言葉に間違いは存在しないので、自分の思った感想を言葉にすれば問題ありません。「自分の表現に自信がない」と思わずに、積極的にワインを褒めましょう。
感じたことを堂々と表現しワインを褒める経験を積むと、ソムリエのように言葉が出てくるようになるはずですよ。
【ワインを褒めるコツ②】プロのコメントをお手本にする
ワインを褒めることに慣れていないと、「こんな感じの雰囲気なんだけど、どう言語化していいかわからない」という壁にぶつかります。
ワイン表現に慣れていない初心者の頃は、プロのコメントをお手本にするのもおすすめです。
たとえば、飲んでいるワインの銘柄やぶどう品種をインターネットで検索すると、ワインメディアや通販サイトなどでプロのコメントを見つけられます。
インターネットで気軽にプロのコメントを見られるので、「自分が飲んでるワインをプロはなんて表現しているのかな」とチェックしてみましょう。
自分がうまく言語化できなかったワードやニュアンスを発見できます。
プロのコメントを見て「確かにその通りかも」「このワインの香りをプロはこのように表現するんだ!」と思いながら飲むのも勉強になりますよ。
ワインの誉め言葉を学ぶ3つのメリット
ワインの誉め言葉を学ぶと、ワインの魅力を共有できたり、一層おいしさを感じられたりと多くのメリットがあります。
ワインの美味しさを第三者に共有できる
ワインの誉め言葉を学ぶと、ワインの美味しさや魅力を第三者に共有できるようになります。
自分が飲んで「好きだな」と感じたワインを第三者におすすめするときに、「美味しかったよ」だけではイマイチ魅力が伝わりません。
しかし、「ももやリンゴみたいな香りがするフルーティーな白ワイン」と表現すれば、実味わいが想像しやすくなるでしょう。
ワインの誉め言葉を学ぶと、自分が気に入ったワインの魅力を第三者に伝えたり、おすすめしたりできるようになります。
ワインが一層美味しく感じられる
ワインの誉め言葉をマスターすると、ワインが一層美味しく感じられます。誉め言葉を探すことで、じっくり味わったり香りをとったりと、ワインと向き合う機会が増えるからです。
「このワインはどんな味や香りがするのかな」と味わいながら飲むので、ワインがより一層美味しく感じられます。
ワインを美味しく飲むためにも、ワインの誉め言葉を探しながらじっくり味わって飲んでみましょう。
産地や品種によるワインの個性を感じられる
ワインは産地やぶどう品種によって、香りや味わいの傾向が変化します。誉め言葉探しをすると、おのずと産地や品種によるワインの個性を感じられるようになるのです。
たとえば、「フランスらしい」「ピノ・ノワールらしい」といった産地や品種ならではの魅力を体験できると、さらにワインを飲むのが楽しくなります。
産地や品種の魅力を味わえるようになるというところも、ワインの誉め言葉を学ぶメリットです。
ワインは「視覚」「嗅覚」「味覚」で表現する
ワインの味わいは、「視覚」「嗅覚」「味覚」の3つで表現します。
表現のポイントをご紹介していきます。
【ワインの表現①】視覚
ワインの誉め言葉を探すときは、まず視覚から確認していきましょう。視覚的にワインの表現をするときは、「濃淡」「清澄度」「色合い」を意識します。
濃淡
濃淡は言葉の通り、ワインの色味の濃い淡いを見ることです。
- ワインの色が濃い:温暖気候、酸が穏やか、ボディが強い
- ワインの色が淡い:冷涼気候、酸が強い、ボディが軽い
濃淡を確認すると飲む前から視覚だけで、ワインのボディ感や酸味、産地の気候などの予想ができるようになります。
清澄度
ワインの濃淡を確認したら、次は清澄度を見てみましょう。
清澄度とはワインの透明感のこと。ワインに透明感があり澄んでいるのか、それとも濁っているのかを確認します。
- 透明感のあるワイン:健全なワイン。濾過された一般的な醸造方法のワインなので澄んでいる
- 濁ったワイン:悪条件に晒され劣化したため濁った可能性がある。または濾過していないためワインが濁っている
ワインの清澄度を確認することで、ワインの状態や醸造方法が推察できますよ。
色合い
ワインをよく観察すると、同じ白ワインでもさまざまな色があります。
たとえば、「レモンイエローの白ワイン」や「ルビー色の赤ワイン」などの明るい色調のワインは、冷涼気候で造られていたり熟成してない若いワインだったりする可能性が高いです。
いっぽうで、「琥珀色の白ワイン」や「レンガ色の赤ワイン」などの濃い色調のワインは、温暖気候で造られていたり長期熟成ワインであったりする可能性が高くなります。
【ワインの表現②】嗅覚
視覚でワインを確認したら、次に嗅覚を使ってワインをチェックしましょう。ワインの香りの種類は3つの区分に分けられています。
第1アロマ
第1アロマは、原料ぶどう由来の香りです。おもにフルーツや花、スパイスなどの香りにたとえられます。
代表的な表現をまとめました。
白ワイン | フルーツ:レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ピーチなど 花:菩提樹、アカシア、白バラなど スパイス:白コショウ、コリアンダーなど |
赤ワイン | フルーツ:ラズベリー、チェリー、カシス、プラム、プルーンなど 花:バラ、スミレ、シャクヤクなど スパイス:黒コショウ、グローヴなど |
第2アロマ
第2アロマは、醸造由来の香りです。第2アロマを感じとれるようになると、ワインがどのような醸造方法で造られたのか推測できます。
「キャンディ」「バター」「バナナ」が代表的な第2アロマです。
- キャンディ:ボジョレー・ヌーヴォーなどの瓶詰めしたばかりの新酒に現れるアロマ
- バター:マロラクティック発酵という、リンゴ酸を乳酸に変えてまろやかな味わいにする工程で現れるアロマ
- バナナ:ぶどうを房ごと密閉タンクに入れ発酵させる、マセラシオン・カルボニックという醸造方法を用いると現れるアロマ
ほかにもスミレや杏仁豆腐、パンなどさまざまなアロマが存在します。
第2アロマの香りを発見すると、「キャンディの香りがするから、瓶詰め間もない新酒かな?」などとワインが造られる過程を推測可能です。
第3アロマ
第3アロマは、熟成由来の香りで、複雑な香りが感じられます。
代表的な第3アロマは「スパイス」「キノコ」「ナッツ」「ドライフルーツ」などです。
さらに第3アロマは、酸化熟成によるアロマと樽熟成によるアロマに分類できます。
【酸化熟成のアロマ】
ナッツ、たばこ、トリュフ、ドライレーズン、ナツメグ、なめし皮など
【樽熟成のアロマ】
ヴァニラ、オーク、カラメル、コーヒー、チョコレートなど
第3アロマを感じ取れるようになれば、熟成方法の予測ができるようになります。
【ワインの表現③】味覚
視覚と嗅覚でワインを観察したら、最後に味覚を使ってワインの味わいを確認していきましょう。味覚の部分ではおもにアタックや酸味、フレーバーをチェックします。
アタック
アタックとはワインを口に含んだときの力強さのことです。アルコール感や果実味、甘みが強く感じられる場合はアタックが強いと表現できます。
アタックが強いワインはフルボディ、軽いワインはライトボディと表現します。
酸味
アタックを確認したら、次に酸味の強さや種類をチェックしましょう。ワインの酸味には酒石酸やリンゴ酸、乳酸など、さまざまな種類があります。
- 酒石酸:ぶどうに含まれる酸で、ほろ苦さが感じられる
- リンゴ酸:ぶどうに含まれる酸で、爽やかな味わい。冷涼気候のぶどうに多く含まれる
- 乳酸:マロラティック発酵により発生する醸造由来の酸で、ヨーグルトのようなまろやかな味わい
酸の種類により気候や醸造方法も推測できるので、意識してみると面白いですよ。
フレーバー
最後にフレーバーを確認します。フレーバーはぶどう品種の個性や気候、醸造方法などのさまざまな要因が影響しています。
【フレーバーの種類】
フローラル、ミネラリー、フルーティー、スパイシーなど
ワインの特徴を伝えるために重要な要素なので、フレーバーの表現力を磨くとワインの魅力が分かりやすくなりますよ。
余韻を伝えられればワイン褒め言葉の上級者
ワインの表現方法を「視覚」「嗅覚」「味覚」に分けて解説しました。これだけマスターすればワインの魅力が伝わりやすくなりますが、「余韻」まで表現できればワインの誉め言葉の上級者です。
余韻とはワインを飲み終わっても、口や鼻に残り続ける風味のこと。
余韻は凝縮感のあるワインほど長く、質のいいワインと判断できます。逆に大量生産のデイリーワインは余韻が短くなる傾向にあります。
「余韻が長いワイン」は最高の誉め言葉!ワインの誉めることに慣れてきたら、ぜひ余韻もチェックしてみてくださいね。
【タイプ別】ワインの褒め表現の例を具体的に紹介
ここまで、ワインの表現について詳しく解説しました。しかし「表現を組み合わせて伝えるのに自信がない」という方も多いはずです。
タイプ別のワインの誉め表現を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
白ワイン
シャルドネの白ワインの褒め表現をご紹介します。
【冷涼気候のシャルドネ】
キレのある酸と爽やかな柑橘のアロマが魅力的です。清涼感のあるライトボディのワインなので、さっぱりと楽しめます。
【温暖気候のシャルドネ】
マンゴーのような濃厚な果実味が口いっぱいに広がる、ジューシーな白ワインです。リッチな味わいで、余韻がいつまでも続き満足感があります。
冷涼気候のワインは涼やかで、温暖気候のワインは温かみのあるリッチな味わいが伝わります。
赤ワイン
赤ワインは、同じワインでも熟成させると味わいが大きく変化します。若いワインと熟成ワインの違いを表現しましょう。
【若いワイン】
ラズベリーやチェリーを思わせるフレッシュな果実味が魅力。いちごキャンディーのような甘やかさが感じられる、チャーミングな赤ワインです。
【熟成ワイン】
ドライレーズンやプルーンのような凝縮感のある果実味が感じられます。余韻は長く、シナモンやグローヴなどの甘いスパイスの香りが楽しめるスパイシーな赤ワインです。
若いワインはフルーティーなライトボディのワインで、熟成ワインは重厚感のあるフルボディのワインに感じられるはずです。
ロゼワイン
ロゼは誉め言葉を使って品種の個性を表現してみます。
【ピノ・ノワールのロゼワイン】
サクラのような淡いピンクの色調のロゼワイン。チェリーやザクロのような赤系果実の香りが魅力的で、フレッシュな果実味が楽しめます。
【グルナッシュのロゼワイン】
バラのような濃いピンク色のロゼワイン。酸は穏やかで、アメリカンチェリーやイチゴを頬張ったかのような濃密な果実味が口いっぱいに広がります。
ライトな味わいが魅力的なピノ・ノワールと濃厚な果実味のグルナッシュ。品種個性がわかりやすく表現されています。
誉め言葉をマスターするともっとワインが面白くなる!
誉め言葉をマスターすると、ワインの魅力を実感したり素晴らしさを第三者に共有できたりとさまざまなメリットがあります。
ソムリエのようにワインが表現できるようになると、ワインがもっと面白く美味しく感じられますよ。この記事を参考に、ぜひワインの誉め言葉を練習してみてください!